真夏の代表的フルーツ、スイカの歴史を探ってみました
2024/07/31 00:00
花火や夏祭りなど、夏のイベントがあちこちで行われる今日この頃。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 夏に欠かせない食べ物といえば、緑のストライプに真っ赤な果肉がみずみずしいスイカですね。トロピカルで特徴的な外見のスイカは、どうやら日本原産ではないようです。果たして、スイカはどこからやってきたのでしょうか。 スイカの原産地は南アフリカ、砂漠やサバンナ地帯でスイカの野生種が発見されたそうです。人類のスイカ栽培の歴史は古く、エジプトでは4000年以上前の壁画にスイカ栽培の様子が描かれているそうです。さらにギリシャからヨーロッパ、インド、中央アジア、中近東などへ広まったとか。中国に伝わったのは11世紀ごろ、日本もほぼ同じ頃、平安時代に渡来したと考えられています。 日本で、スイカが夏の風物詩として一般に広まったのは江戸時代と言われています。当時の生活の様子が描かれた浮世絵には、半月状にカットしたスイカや、四角にカットして皿に盛ったスイカが描かれています。この頃から、一口大に切るカットスイカのような食べ方があったようです。 江戸時代には、各地でスイカの栽培が行われ、白い皮で黄色い果肉のものや、黄色い皮で赤い果肉のものなど、さまざまな品種があったそう。そして明治時代には海外の品種が導入されて、さらに品種改良が行われます。 やがて種なしスイカが昭和10年(1935年)に誕生。また、昭和34年(1959年)には、冷蔵庫で冷やしやすいサイズの小玉スイカが登場しました。 このように、日本では人々の暮らしとともに変化を遂げてきたスイカ。現在では、日本にはなんと150種類以上のスイカ品種があるそうです。果肉の色は、赤、黄、白の3色がありますが、赤い果肉のものが90パーセントを占めるのだとか。やはり暑い夏には、真っ赤な果肉のスイカが似合いますね。 参考: スイカ倶楽部「スイカの歴史」 太田記念美術館「江戸時代のスイカはどのようにカットしていたのかというお話」
日本の洋食に欠かせないデミグラスソースとは?
2024/07/24 00:00
夏が訪れても、ときにはじっくり煮込んだお料理を食べたくなりませんか? 今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 暑い日はキッチンであまり火を使いたくないものの、洋食の濃厚な味わいが恋しくなったりします。ところで洋食のメニューに欠かせないデミグラスソースは、どのようにして日本の食卓に取り入れられたのでしょうか。 洋食はフランス料理をはじめとする西洋料理が日本で独自の進化を遂げたと言われています。フランス料理には700種類以上ものソースがあるそうですが、基本となるのは4つのベースソースです。 「ソース・アルマンド」はクリームと卵黄にレモン果汁を加えた黄白色のソース。 「ソース・ベシャメル」は、牛乳と原料とした白いソース。 「ソース・エスパニョール」は、仔牛や野菜を煮詰めた汁を使う茶色のソース。 「ソース・ブルーテ」は、魚や鶏、牛などのだしに小麦粉やバターを加えたソース。 この中のソース・エスパニョールを煮詰めて、肉類を煮詰めたものを加え、ワインで風味をつけると「ソース・ドゥミグラス」になります。ドゥミ(demi)は半分、グラス(glace)は煮詰めたという意味。これが日本風の発音でデミグラスになったというわけです。クラシックな手間のかかるソースなので、現在のフランスでは使われなくなっているとか。 一方、日本人の食生活に合うように変貌を遂げたデミグラスソースは、現在もビーフシチューやハンバーグステーキ、オムレツ、ハヤシライスなどさまざまな料理に用いられています。しかも基本どおりに手間をかけたものから、トマトケチャップやウスターソースなどで調味したものまで、その定義は広がっているようです。いずれにしても、ご飯によく合い、日本の食生活にマッチした味わいであることは確かです。デミグラスソースを使った一品、あなたはどのメニューがお好きですか。 参考: 辻調理専門学校「食のコラム&レシピ」 le midi「フレンチのQ&A」 Input_Storage「フランス料理における4種類の基本ソース」
生野菜をたっぷり摂るなら、ごま油を上手に使って
2024/07/17 00:00
夏本番。食生活でも暑さ対策を心がけたいものですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 暑さに負けないようにスタミナ食を摂ることも大切ですが、バランスよく野菜も摂りたいものです。夏の健康のために韓国料理の知恵を取り入れてみてはいかがでしょう。 韓国の食文化は「薬食同源」つまり薬となるものと食事は源が同じ、とする考え方に基づいています。また「五味五色」という考え方もあり、これは食材を「青・赤・黄・白・黒」の五色に分類し、「辛味・甘味・酸味・鹹味(塩味)・苦味」の五味で味付けをするのが良いとされています。 さて、味付けをするための薬味や香辛料、調味料のことを韓国では「薬念(ヤンニョム)」と言います。韓国の代表的なヤンニョムといえば、調味料なら塩、砂糖、酢、醤油、砂糖、味噌、ごま油など。香辛料なら唐辛子や胡椒など。薬味野菜ならにんにく、しょうが、ねぎなど。これらすべてがヤンニョムです。 調味料の中でも欠かせないのが、ごま油。ナムルなどの和え物、スープの香り付、肉の下味付けなど、さまざまな場面でごま油が使われます。 夏の野菜料理にも、ごま油を大いに活用したいもの。生野菜を使った和えものや即席漬けは、ごま油を使うと味が決まり、満足感もアップします。 たとえば、ちぎったサンチュを薬味と酢醤油で和えるサンチュチョレギ。焼肉店でおなじみのサラダです。千切りにした玉ねぎ、にんじん、キュウリを加えて彩りも豊かにすると食べ応えも増します。 玉ねぎをコチュジャンで和えて即席キムチのように作るのもオススメ。 にらはザクザク切って粉唐辛子、にんにく、ごま、ごま油で和える即席漬けに。 長ねぎは千切りにして粉唐辛子、醤油、酢、おろしにんにく、ごま油で和えて。 これらの野菜料理は、焼肉やご飯と一緒にサンチュで包んで食べたり、箸休めに食べるのが韓国風。ごま油を使って、生野菜を毎日の食生活に上手に取り入れませんか。 参考: モランボン「薬念研究所」 ソウルメイト韓国語学校「ソウルメイトコラム」
夏のBBQはエビを上手に焼いて食べたい!
2024/07/10 00:00
そろそろ夏休みに向けて、楽しい計画を立てている方も多いのではないでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 夏の楽しみといえば、海へ出かけて輝く太陽のもとで遊ぶこと!そして遊んだ後には浜辺でバーベキューを楽しむのもいいですね。 夏のバーベキューは、エビやホタテ、サザエなどの海鮮食材がオススメです。なかでもエビは、加熱することで鮮やかな赤色になるので味わいだけでなく見た目も魅力的。海鮮バーベキューには欠かせません。 では、バーベキューのエビを上手においしく焼き上げるには、どんなポイントがあるのでしょうか。 エビを焼くときには、串に刺す方法と、背開きにする方法があります。どちらも殻ごと焼くことで、見た目も良く、食べやすくなります。 串に刺す場合には、串を尻尾の腹側から刺して、エビがまっすぐになるように頭の方に向けて串を回しながら通し、ツノの手前あたりまで刺していきます。焼くときには、両面に火を通すように。生食用のエビなら軽く色目がつくくらい、冷凍や加熱用はヒゲや尻尾に焦げ目がついたら食べごろです。 背開きにする場合には、背中にハサミを入れて、殻が外れないように開き、殻を下にして焼きます。表面が乾かないよう、オリーブオイルなどの油を塗りながら片面だけを焼き、表面が白くなってきたら食べごろです。 エビは火が通りやすいので、目を離したら焦げていた!という失敗も起こりがち。じっくり様子を見ながら焼きましょう。また、焼くときに火力の強すぎない場所を選ぶのもポイントです。 上手に焼けたエビは、串焼きなら殻ごとそのおいしさを味わいたいものです。背開きで焼くと、殻が外しやすく、プリプリの身を楽しめます。 今年の夏は、エビを上手に焼いて、海鮮バーベキューをおいしく楽しみましょう。 参考: コールマン「キャンプ飯 エビのバーベキュー焼き」 BBQなう「BBQブログ」
七夕の日には、何を食べるといいのでしょう?
2024/07/03 00:00
もうすぐ七夕です。今年は、織姫と彦星は無事に会えるのでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 7月7日は七夕です。七夕は中国の暦の五節句のひとつ。中国には古くから、天の川をはさんで暮らす織姫と彦星が年に一度だけ七夕に会うことができるという伝説があります。 七夕が日本に伝わると、宮中行事が行われ、やがて七夕に針仕事の上達を願うようになり、のちに短冊に願い事を書いて笹に飾って成就を祈るようになりました。 ところで日本では七夕に、そうめんを食べるという風習があることをご存知でしょうか。もともと七夕の宮中儀式では、そうめんの原型と言われる「索餅(さくへい)」が供え物の一つだったそうです。 索餅は奈良時代に中国から伝わった菓子で、そうめんのルーツとされている食品です。「索」は太い縄を意味し、「餅」は日本のような米の餅ではなく、小麦粉と米粉を混ぜ合わせたものを指します。そして索餅は、太い縄のような形をした揚げ菓子だったようです。現在も「麻花巻」「ねじりんぼう」などの名で、日本でも親しまれています。 七夕にそうめんが食べられるようになったのは、索餅がのちに今のような麺に変わったことから。また、小麦粉は毒を消すという言い伝えから、健康を願って。あるいは、織姫が織る機(はた)の糸に見立てて。など諸説あります。 七夕にはそうめんが欠かせないということから、1982年には全国乾麺協同組合連合会が7月7日を「そうめんの日」と制定し、広く一般にアピールするようになりました。 今年の七夕は、そうめんにアイデアをプラスしたメニューで食卓を飾ってはいかがでしょう。 長野県の七夕ほうとう、新潟県や長野県の笹寿司、新潟県の笹団子、宮城県の笹かまぼこなどといった、七夕や笹にちなんだ郷土食を食べるのもいいですね。また、盛り付けに笹の葉や星のモチーフを取り入れるのもオススメです。 参考: 全国乾麺協同組合連合会「七夕・そうめんの日」 そうめんの山道素麺の起源「索餅(さくべい)と索麺(さくめん)」 「行事食百花」