花火や夏祭りなど、夏のイベントがあちこちで行われる今日この頃。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。

夏に欠かせない食べ物といえば、緑のストライプに真っ赤な果肉がみずみずしいスイカですね。トロピカルで特徴的な外見のスイカは、どうやら日本原産ではないようです。果たして、スイカはどこからやってきたのでしょうか。

スイカの原産地は南アフリカ、砂漠やサバンナ地帯でスイカの野生種が発見されたそうです。人類のスイカ栽培の歴史は古く、エジプトでは4000年以上前の壁画にスイカ栽培の様子が描かれているそうです。さらにギリシャからヨーロッパ、インド、中央アジア、中近東などへ広まったとか。中国に伝わったのは11世紀ごろ、日本もほぼ同じ頃、平安時代に渡来したと考えられています。
日本で、スイカが夏の風物詩として一般に広まったのは江戸時代と言われています。当時の生活の様子が描かれた浮世絵には、半月状にカットしたスイカや、四角にカットして皿に盛ったスイカが描かれています。この頃から、一口大に切るカットスイカのような食べ方があったようです。
江戸時代には、各地でスイカの栽培が行われ、白い皮で黄色い果肉のものや、黄色い皮で赤い果肉のものなど、さまざまな品種があったそう。そして明治時代には海外の品種が導入されて、さらに品種改良が行われます。
やがて種なしスイカが昭和10年(1935年)に誕生。また、昭和34年(1959年)には、冷蔵庫で冷やしやすいサイズの小玉スイカが登場しました。
このように、日本では人々の暮らしとともに変化を遂げてきたスイカ。現在では、日本にはなんと150種類以上のスイカ品種があるそうです。果肉の色は、赤、黄、白の3色がありますが、赤い果肉のものが90パーセントを占めるのだとか。やはり暑い夏には、真っ赤な果肉のスイカが似合いますね。
参考:
スイカ倶楽部「スイカの歴史」
太田記念美術館「江戸時代のスイカはどのようにカットしていたのかというお話」