握らないおにぎり「おにぎらず」でお弁当を手早く楽しく!
2024/09/25 00:00
9月のシルバーウィークが終わって、10月は秋のレジャーシーズンですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 お弁当の定番といえば「おにぎり」ですが、最近の新定番は「おにぎらず」。手でご飯を握らないので手早く作れ、バリエーションも多彩、しかも断面を見せると「映える」ことから広まったようです。 ここ数年で知られるようになった、おにぎらずですが、実は生まれたのは25年も前のことだそうです。その元祖は料理マンガでした。あらためて作り方をマンガで見てみると……。 1)削り節、ふりかけ、大葉などをご飯に混ぜ込んでおく。何も混ぜなくても良い。2)全形の海苔(カットしていない海苔)の上にご飯をのせて均等の厚さに広げる。3)お好みの具を好きな場所に置く。4)四隅からご飯ごと持ち上げるようにして張りをもたせて包む。5)裏返して手で軽く押さえ、平らにして出来上がり。しばらくおくとご飯の水分で海苔がフィットする。 以上がマンガのなかで紹介されている作り方ですが、近年のおにぎらずはラップを敷いて成形し、半分に切って断面を見せる方法が主流になっています。そのため、きれいな断面を意識してご飯と具材のバランスを整えるのが上手に作るコツです。 おにぎらずは、おにぎりでは使いにくい大きな具材や、数種類の具材を一度に使うことができるので、満足度が高い一品になる点が魅力です。とんかつ、ハムとチーズ、厚焼き卵など、サンドイッチに使う具材をご飯に合わせることも可能なので、思いつくままにアレンジを楽しむことができます。 熱々のご飯でも、握らずに簡単にできるおにぎらず。好きな食材や手近なお惣菜を使って、オリジナルの組み合わせを考えてみてはいかがでしょう。 参考: 『クッキングパパ 22巻』うえやまとち(講談社コミックス)
フライパンひとつで秋鮭をしっとりふっくらおいしく焼くコツ
2024/09/18 00:00
秋に旬を迎える食材が少しずつ出揃ってきていますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 9月10月になると、海で回遊していたサケが産卵のために生まれた川に戻ってきます。この時期に漁獲されるサケは「秋鮭」と呼ばれ、産卵前なので身が引き締まり脂分が控えめで、あっさりした味わいが特徴です。 鮭を使った料理には、ムニエルやホイル焼き、フライなどがありますが、もっとも手軽な鮭料理といえば鮭の塩焼きでしょう。今回は、グリルを使わずにフライパンで作る鮭の塩焼きと、その応用方法をご紹介しましょう。 鮭の切り身は水気を拭いて両面に塩をふります。フライパンに油を入れて熱し、焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱火で加熱。これだけで、身がしっとりふっくら、おいしい鮭の塩焼きが出来上がりです。味付けをめんつゆやみりん醤油にかえたり、つけ合わせのきのこや野菜と一緒に蒸しても。 また、季節を問わず手に入る塩鮭も、フライパンひとつでおいしく焼けます。フッ素加工のフライパンなら、油を引かずに皮目を下にして塩鮭をのせてからコンロの火をつけます。あとから火をつけるのがポイント! 中火で焼き目をつけ、鮭の身が白っぽい色に変わったら、ひっくり返します。あとは蓋をして、中火で蒸し焼きにするだけ。グリルで焼くよりも身がふっくらと、しかも皮はパリッとおいしく仕上がります。お弁当に入れる場合には、よく火を通して。一切れでは大きいときには、半分に切ってから焼きます。 おなじみの食材も、簡単にしかもおいしく調理できるのはうれしいですね。鮭を調理するときには「フライパンで焼く&蒸す」で、おいしさを引き出して存分に味わいましょう。 参考: 「うちの郷土料理」農林水産省 「北海道の秋鮭」北海道ぎょれん 「自然の中でのサケの一生」北海道開発局帯広開発建設部 「ほほえみごはん」ニチレイ
秋の果物「梨」にまつわるさまざまなストーリー
2024/09/11 00:00
秋にふさわしい涼しい日もあれば、残暑も感じられる今日この頃。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 秋の果物のひとつ、梨が出回ってきていますね。今回は、梨にまつわるさまざまな話題をお届けしましょう。 日本では、弥生時代の遺跡から炭化した梨の種子が発見されたこともあり、歴史が古い果実とされています。江戸時代中期に梨が栽培されるようになり、19世紀末頃には150以上もの品種があったとか。現在日本で栽培されている梨は「和梨」「西洋梨」「中国梨」の3つに大別され、最も多く食べられている和梨だけでも50種類以上の品種があるそうです。 梨は「無し」に通じることから、「有りの実」と言い換えることがあります。また、「梨のつぶて」という言葉がありますが、これも「梨=無し」であり、連絡をしても相手から返答がないことを意味します。 中国での梨の歴史はさらに古く、紀元前までさかのぼります。中国では古来、春に咲く純白の梨の花は純愛の象徴。毎年春には梨の花の祭典が開催されるほど、梨の花は中国の人々に愛される花の一つです。 唐時代には、玄宗皇帝が宮廷の梨園に楽師や官女を集めて皇帝自ら音楽や演劇を指導、集まった弟子たちは「皇帝梨園弟子(こうていりえんでし)」と呼ばれました。この故事にならって、日本の歌舞伎界を「梨園(りえん)」と呼ぶようになったそうです。 韓国では伝統的に、梨が料理に使われてきました。これは砂糖の普及が遅かったためで、砂糖の代わりに最も多く使われる果物が梨。そのためか韓国では年間を通じて梨が流通しているそうです。現在でも韓国料理では、梨をユッケに添えたり、プルコギのタレにすりおろして入れたり、冷麺に入れたり、多くの料理に使われています。 日本、中国、韓国だけを見ても梨は人々の生活に密着した果物。世界には2000以上の品種があると言われ、世界中に梨にまつわる物語がありそうです。 参考: 『くらしのくだもの12か月』銀座千疋屋監修(朝日新聞出版局) 「自然、歴史文化から見る中国ナシ」鳥取20世紀梨記念館 「春雨帯びる梨の花」CRI online(中国国際放送局) 「歌舞伎事典」文化デジタルライブラリー(日本芸術文化振興会) 「韓国料理と梨」モランボン本店ブログ
酪農王国・北海道の歴史を知って乳製品を毎日おいしく
2024/09/04 00:00
いよいよ9月。秋のレジャーシーズンに向けて旅の計画をはじめる頃ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 旅行といえば、つねに国内旅行先でトップ人気を誇るのが北海道。広大な景色とともに、土地の食を楽しむ旅のグルメも大きな魅力です。 北海道といえば、牛乳、チーズ、バターなどの乳製品の産地としておなじみですが、そもそも北海道で酪農が盛んになったのは、どうしてでしょうか。 時は明治時代初頭、北海道の豊富な資源や広大な土地を活用し、産業の近代化を進めるための開拓が始まりました。明治政府は、欧米の技術を取り入れるためにアメリカの農務局長だったホーレス・ケプロンを日本に招きました。そして、畑作と酪農を組み合わせた混合農業が始まったのです。 また、ケプロンは技術者育成の重要性を訴えて札幌農学校の開校に尽力し、「少年よ、大志を抱け」で知られるウィリアム・スミス・クラークが初代教頭をつとめました。 同じ頃、酪農技術の導入のために乳牛や羊など300頭以上の家畜がアメリカから北海道に運ばれてきました。この時、牛の飼育や搾乳の技術とともに、バターやチーズ、ソーセージなどの加工技術が伝えられ、これが北海道の酪農の起源と言われています。なかでも牛乳は、滋養効果が高いとして飲用が促進されるとともに、加熱の重要性も伝えられました。 大正時代にはアイスクリームが人気を得て、より多くの人たちが乳製品に馴染むようになりました。さらに、日本の食生活に洋食が取り入れられるとともにバターも親しまれるようになります。やがて昭和に入ると、バラエティに富んだチーズも作られるようになりました。以来、乳製品は日本人の食生活に欠かせないものになりました。 毎日の暮らしの中で乳製品を摂るときには、おいしさを味わいながら、北海道の地に想いを馳せてみてはいかがでしょう。 参考: 「北海道の食材異形発展の歴史」札幌市ウェブサイト 「北海道の酪農」ほっかいどう学第31回 「日本における牛乳利用の歴史」一般社団法人日本乳容器・機器協会 「にっぽんミルクものがたり」雪印メグミルク