たこ焼きをタイ風にアレンジするとどうなるの?
2023/06/28 00:00
ときには30度を超える暑さにもなる今日この頃。いよいよ夏が近づいてきました。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 暑い日にはエスニックな味わいの料理が食べたくなりますね。そこで、夏に旬を迎えるタコを使って、タイ風のたこ焼きを作ってみませんか。 タコにはいろいろな種類がありますが、一般的な食用のタコはマダコです。そのほか、身が柔らかく水分の多いミズダコ、ひと口で食べられるくらい小さいイイダコ、大型で歯ごたえのあるヤナギダコなどがあります。関西ではタコの旬は夏、関東以北は冬とされており、今の時期は、旬を迎えた関西のタコがおもに出回っています。 さて、たこ焼きといえばもちろん日本が本場ですが、タイにもたこ焼きによく似た屋台料理「ホイトート」があります。ゆるめに溶いた小麦粉(または米粉)と卵の生地を鉄板に流し、貝などの魚介を入れて焼き上げたもので、油を多めに使ってカリッと仕上げます。ちなみに「ホイ」は貝、「トート」は揚げるという意味。屋台によってたこ焼きのような穴の並んだ鉄板を使ったり、平らな鉄板を使ったりします。ホイトートは鉄板に流し入れてそのまま揚げ焼きにするので、たこ焼きのように球状ではなく、半円状のものが生地で繋がった状態。たこ焼きとお好み焼きの中間のような形状です。焼き上がりに、スイートチリソースやチリソースをつけていただきます。 この夏は、タイのたこ焼きをヒントに、大胆にアレンジしたたこ焼きを試してみてはいかがでしょう。例えば、いつものたこ焼きを油多めの揚げ焼きにし、スイートチリソースをかけて食べてみる。あるいは、たこ焼きの生地にグリーンカレーやトムヤムクン、ガパオなどのペーストを加えてタイ料理のエッセンスを取り入れてみてもいいですね。旬のタコを使って、夏によく合うエスニックなたこ焼きをお楽しみください。
さくらんぼがつなぐ山形とトルコの意外な絆
2023/06/21 00:00
梅雨の晴れ間には気温がぐっと高くなり、日中の強い日差しが夏の猛暑を予感させますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 6月になって店頭に並ぶくだものといえば、さくらんぼです。 「さくらんぼ」とはミザクラという品種の木になる実のことですが、漢字で書くと「桜坊」。「坊」は子どもを意味します。昔は「桜の坊」と呼ばれていたそうですが、人々が口にするうちに、「の」が「ん」に変化し、「ぼう」が「ぼ」に変化して「さくらんぼ」になったと言われています。 さて、全国のさくらんぼの生産量は山形県が7割以上を占め、長年にわたってダントツ1位を維持しています。では、世界で一番のさくらんぼの生産国はというと、トルコです。2位アメリカの倍以上の生産量でこちらもダントツ。 さくらんぼとトルコが結びつきにくいと思う方は多いかもしれませんが、さくらんぼの原産地は、実はトルコなのです。紀元前に、トルコ北部の黒海に面したギレスン市からローマの将軍がさくらんぼの木を持ち帰ったことから、ヨーロッパ諸国に広まったとされています。 一方、日本にさくらんぼが渡来したのは明治初期。そして明治21年には山形県寒河江市(さがえし)に農産物試験場が設立され、試行錯誤の末、山形県内にさくらんぼ栽培が普及しました。 そして1988年(昭和63年)、山形県寒河江市とトルコのギレスン市が姉妹都市締結、以来友好関係が続いています。寒河江市は、現在もさくらんぼ生産量で県内上位にあり、偶然にもギレスン市とほぼ同じ緯度に位置しているとか。そうした意味でも、両市は深い縁で結ばれているのかもしれません。 寒河江市では、さくらんぼの収穫時期である6月には、全国さくらんぼの種吹き飛ばし大会など数々のイベントが開催されて市内が賑わいます。 この時期、旬のさくらんぼを味わいながら、日本とトルコの絆に思いを馳せてみてはいかがでしょう。
とうもろこしとコロンブスの意外な関係とは?!
2023/06/14 00:00
梅雨に入って雨の日続きですが、店頭にはすでに夏に旬を迎える食材が並びはじめています。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 夏に食べたくなる野菜といえば、とうもろこしですね。「とうもろこし」という日本名は、中国から渡来したモロコシという植物によく似ていたことから名付けられました。「とう(唐)」は外国から伝えられたもの、という意味です。 とうもろこしの原産地はメキシコやボリビアなど中南米付近、起源は今から5,500年~7,500年前と言われています。 とうもろこしが世界に広まったのは、15世紀に探検家のクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸からスペインに持ち帰ったことがきっかけとされています。記録によると、コロンブスがキューバに上陸した際に現地の人がとうもろこしを栽培していたとのこと。この頃すでにアメリカ大陸では広い範囲で栽培されていたようです。 コロンブスが持ち帰ると、とうもろこしはスペインをはじめ西ヨーロッパ諸国、北アフリカ、中近東に広まって、さらに16世紀には全ヨーロッパにとうもろこしの栽培が広がりました。一方で、海路あるいは陸路でインド、中近東、中国などアジアにも伝わっていきました。つまり、コロンブスのアメリカ大陸発見をきっかけにとうもろこしが全世界に広まったというわけです。 そして、1579年にはポルトガル人から長崎および四国に伝わったとうもろこし。当時のとうもろこしはフリントコーンと呼ばれる粒が硬いものでした。 現在おなじみの甘くて柔らかいスイートコーンが日本で栽培・流通されるようになったのは明治時代初期のこと。第二次大戦後には、より甘いスーパースイート種が登場し、とうもろこしは、子どもにも大人にも親しまれる野菜になりました。茹でたてのとうもろこしを頬張りながら、その歴史に想いを馳せるのも楽しいですね。 参考:『消費者の部屋』農林水産省、『トウモロコシノセカイ』
栄養たっぷり!今が旬のアジを食べて健康づくり
2023/06/07 00:00
街のあちこちでアジサイの花が咲き始めていますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 今の時期に旬を迎える魚のひとつが、アジです。干物にされることもあり、一年中出回っているイメージのアジですが、5~8月は産卵前のため、最もおいしくなります。 脂がのって旨味もたっぷりの新鮮なアジが手に入ったら、刺身や叩きはもちろん、塩焼き、煮付け、南蛮漬け、竜田揚げなどさまざまな料理を楽しみたいものです。 アジは栄養価の高い魚なので、ふだんの食卓に積極的に取りたいものです。 アジの栄養で注目したいのは不飽和脂肪酸。体内では作られない必須脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、いずれも青魚に多く含まれ、n-3系(オメガ脂肪酸)に分類されます。脳細胞を活性化させる、抗がん作用や抗アレルギー作用、血液をサラサラにするなどの効果が期待できる栄養素です。これらの栄養素は加熱すると流れ出てしまうので、刺身や叩き、カルパッチョなど生で食べると無駄なく摂取できます。 骨や歯を作るために欠かせないカルシウムは、筋肉を動かす、精神を安定させるなどの効果があり、ビタミンDと一緒に摂ることで吸収されやすくなります。アジはカルシウムもビタミンDも多く含みます。ちなみにビタミンDは、イワシや鮭、卵、干し椎茸、しらす干しなどにも含まれます。カルシウムとビタミンDを摂るためには、豆アジや小ぶりなアジを唐揚げや南蛮漬けなどにして、丸ごと食べるのがオススメです。 そのほか、体づくりに必要な良質のタンパク質や、エネルギー代謝を補うビタミンB群、体内の水分バランスを調えるカリウム、視力回復や動脈硬化の予防が期待できるタウリンなど、健康に役立つ栄養をたくさん含むアジ。旬の時期には新鮮なアジが手に入りやすくなるので、この機会にアジの料理のレパートリーを広げてみてはいかがでしょう。