クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~朝日が昇る前から収穫をするレタス農家さん~
2023/07/10 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取り組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ●レタスを育てる農家さん 今回お話を伺ったのは、群馬県昭和村で新鮮なレタスを育てている林 寿和(はやし としかず)さん。林さんは三代目で、祖父の代では稲や麦を栽培していました。「昭和村の環境にあう野菜は何だろう」と開拓を続け、たどり着いたのがレタスなんだそうです。 取材の前日は雨が降り、瑞々しく輝くレタス畑。そのきれいな緑の畑を背に、林さんに昭和村のレタスについて教えていただきました。 ●群馬県昭和村の特徴 昭和村は、群馬県の赤城山麓に広がる村で、日本有数の高原野菜の産地です。日が昇ると畑の下には雲海が広がっていました。林さんの畑は標高約600~800mのところにあり、畑の下にある沼田市と気温が約3度違うんだとか。その気温の差がレタスづくりに適しており、暑くなってくるとさらに標高の高い畑で栽培するそうです。また、赤城山の噴火によりこの辺りの土壌には軽石が含まれていて、それが水分を保つほか、水はけの良さに繋がるそう。この環境だからミネラルが豊富で瑞々しいレタスが育つんですね。 ●朝日が昇る前から収穫!その理由 取材日の集合時間は朝日が昇る前の午前3時。レタスの状況や収穫量に合わせて収穫時間を決めていて、「できるだけ柔らかく若いうちに。適時収穫が大切です。」と林さん。 その理由は、朝日が出てくると光合成が始まり、それによって苦みが増したり、しなびたりしてしまうから。できるだけ涼しい夜の時間に収穫することでレタスの旨味が保たれます。 ●柔らかくて丸くて見た目がいい クオリティーの高さ 収穫はひとつ一つ丁寧に行われて、そのまま食べられるのではないかと思うほどのクオリティー。取材陣が収穫の体験をさせていただいたところ、詰められたレタスのコンテナを見たパートさんから「これじゃあレタスがかわいそう。痛みのある外葉をはがして、切り口をきれいにしなきゃ。」とアドバイスが。大事に育ててきたレタスを立派な姿で出荷してあげたい、その想いが詰まっているのです。 ●おいしさの秘訣は、手間を惜しまないこと レタスを収穫したら、マルチという土壌水分を安定させるためのシートをはがして、畑を耕してから苗を植えます。マルチを敷き直す理由は、続けて苗を植えると畑が栄養不足でレタスの球が小さくなったり、病気になりやすいため。マルチを剥がす作業は力仕事で、これを繰り返すのかと取材陣も驚きました。「おいしいもの・良いものを食べてほしい」という気持ちから、その手間は惜しみません。 連作も畑が弱る原因になるため、他の作物を育てる生産者と協力し畑も交換するそう。「収穫時も常に先々の過程を考えています。」と林さん。常に良いものを届けるために妥協しない林さんのこだわりが伝わりました。 ●おすすめの食べ方 ・そのままサラダにして ・炒めたりスープにしたりすると1玉ペロリと食べられます。 ごま油でレタスを炒めて、ベーコンやお好みの具材と一緒に 塩コショウで味付けしてもおいしい! ●まるでわが子のように 「種まきから始まって、苗をつくってそれを畑に植えて、病気にならないように育てて出荷する。手塩にかけて育てているので、親の気持ちになりますよね。特に収穫の時は大切にしてあげたい。」と語ってくださった林さん。取材を通して、皆さんがレタスを自分の子供のように思って育てているんだなと感じました。「その過程があって店頭に並んでいることを、お客様に知ってほしいです」という言葉と林さんの優しい表情が印象的でした。大事に育てられた昭和村の皆さんのレタス、ぜひご賞味ください!
林さんとベイシア青果バイヤー
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~3つの太陽で育つ真穴みかんを栽培する農家さん~
2022/11/24 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ◆温州みかんのブランド 真穴みかんを育てる農家さん 今回、お話を伺ったのは愛媛県八幡浜市の真穴地区で、真穴みかんを育てている矢野正高(やの まさたか)さん。 真穴みかんは、果皮が薄くて食べた時の口当たりがよいのが特徴。甘さと程よい酸味が口の中で広がります。また、一個一個に貼ってある赤い「真穴みかん」のシールが目印です。そんな真穴みかんを矢野さんは祖父母と3人で育てています。気さくでカメラを向けると少し気恥ずかしそうに笑う矢野さんに、真穴みかんについて教えていただきました。 ◆山と海に囲まれた自然が美しい土地 矢野さんのみかん畑は、リアス式海岸の急傾斜地にあり、石垣で段を作った水はけの良い園地です。年間の平均気温は17.4~5℃と比較的暖かく、降水量は約1,600ミリと少なめ。柑橘の果物をつくるのに適した気候です。 ◆美味しさの秘密“3つの太陽” 「昔からよくいうのは3つの太陽、それが特徴だね」と矢野さん。1つ目はさんさんと降り注ぐ太陽の光。2つ目は海からの反射光。3つ目は石垣の照り返し。石垣は太陽の光で熱されて、園地をより暖めてくれます。最近ではマルチシートを畑に敷いて、下から太陽の光を照り返す、これが第4の太陽になるんだとか。「みかんの中まであかく、美味しくなると思います」。真穴みかんの美味しさの秘密の一つは、この土地だからこそ作ることができる格別なものなんですね。 ◆基本を徹底した管理 みかんの摘果や収穫はすべて手作業。これらの作業は機械化が難しいので大変です。しかし年間で決まっている作業を遅れずにこなしていくこと、「つまり『基本の徹底』、それがみかん作りで重要なことですね」と語る矢野さん。私たちにとっては大変で難しいと感じることでも矢野さんにとっては基本的なこと。矢野さんの果物づくりに対してストイックな面がみられました。 ●選別されたものだけが真穴みかんとして出荷 真穴みかんは選果場で、定点カメラによる上下左右のチェックや光センサーによる測定だけでなく、3度も人の目で確認されています。厳しい基準を満たしたものだけに「真穴みかん」のシールが貼られるのです。一個一個が真穴みかんのブランドを背負っている、どれを食べても「真穴みかんってやっぱり美味しいよね」とお客様に思ってもらいたいという想いが伝わりました。 ◆想いがつまったみかんを食べてもらいたい 「お客様の顔がなかなか見えづらいところに生産者はいますが、やはり真穴みかんの評判や期待を耳にしたときにやりがいを感じます」と笑顔で語ってくださった矢野さん。取材陣が真穴みかんの美味しさに感激していた時の、矢野さんの嬉しそうな笑顔が印象的でした。「今年も生産者の納得のいく品質に仕上がっているので、楽しみに味わってもらえたらいいな」。農家さんや選果場の皆さんの想いがつまった真穴みかん、ぜひご賞味ください。 ◆青果バイヤーからのコメント みかんは地域によって様々なブランドが存在しています。その中でも代表される真穴みかんは適地適作かつ、陽の光をたくさん浴びて育った美味しいみかんです。甘さと酸味のバランスが絶妙で、真穴みかんを求めてご来店されるお客様も多いと感じます。販売期間は11月後半から1月頭までとなりますので、みかん売場で見かけましたら是非ともご賞味ください。
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~黄色は完熟の証「樹熟シャインマスカット」を育てる農家さん~
2022/10/14 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ◆シャインマスカット作りのベテラン農家さん 今回、お話を伺ったのは長野県山ノ内町で巨峰とシャインマスカットを栽培している新井博一さん。新井さんは元々養蚕業を営んでおり、その後はデラウェアやりんごなどを栽培。そして13年前からシャインマスカットの栽培を始めました。 3年前に当社が「樹熟シャインマスカットを作ってほしい」と声をかけ、一昨年から本格的に納品をしていただいています。 ◆美味しさの秘密は「樹熟」 シャインマスカットといえば青々としたきれいな黄緑色の印象がありませんか?実は熟した甘いシャインマスカットは黄色なんです。 市場では黄色のシャインマスカットは評価が低く等級が下がってしまうため、完熟する前に収穫する農家さんが多いとか。樹熟シャインマスカットは一般的な収穫時期よりもさらに2週間ほどさらに樹で成熟させることで、ワンランク上の香りと甘さを作り出すことができます。 つまり黄色が完熟の証!「『完熟』のハンコも作ったんだよ」と新井さんが取り出して見せてくださいました。 ◆果物づくりに適した環境 新井さんの畑は標高510mの斜面にあります。標高の高さによる寒暖差が実をより甘くしてくれるんだとか。これ以上高い場所だと気温が低すぎて実の育ちが悪くなるんだそう。また、適度な傾斜により西日がよく当たります。つまり、新井さんの畑は樹熟シャインマスカットの栽培に最適な環境です。 ◆管理が行き届いた畑は“ 明るい” 「新井さんの畑は明るいんだよ」と同行してくれた市場の方が何度もおっしゃっていました。実際に畑を見てその明るさにびっくり。明るい理由は、新井さんが葉と枝の管理をこまめに行っているから。葉にしっかりと光が当たることで糖度が高くなります。しかし枝を切りすぎると実が日焼けをしたり、糖度が上がりすぎて風味が飛んでしまうそう。畑の管理の難しさと、新井さんの経験から成せる技を感じました。 他にも葉を青々しく元気にするために有機肥料を使った土づくりや、葉面から直接栄養を与える葉面散布なども行っています。こうして毎年より美味しい商品を届けるために研究を重ねています。 ◆良いものをつくるには手を入れなきゃだからね 栽培はほとんどが手作業。その中でセンスが問われる工程が「摘粒」です。つぼみの段階から間引きを行い、最終的には大体40粒になるように調整します。これにより房全体に栄養が行き届き、濃厚でハリのある実になります。また、見た目の美しさにも影響するため、「熟練の技をもっていてもきれいな房をつくるのは大変」と、摘粒の難しさを語ってくれました。 新井さんは品質の安定を重視しているので、あえて目の届く範囲でしか栽培をしていません。量を揃えるのが大変だけどやりがいだと語ってくれました。 本当に良いものをお客様に届けたい、新井さんのその想いとこだわりが伝わりました。 ●樹熟シャインマスカットの特徴と保存法 新井さんの樹熟シャインマスカットは茎にしっかり栄養が行き届いているため脱粒しにくく日持ちします。 冷蔵庫の中で保管する場合は外気に触れないように新聞紙で包むとより日持ちします。でも一番はすぐ食べるのがオススメです! ◆農業にストイックな新井さん 「やっぱり違うよね、新井さんの樹熟シャインマスカットは。」と市場の方がおっしゃるように取材陣も新井さんの畑や樹熟シャインマスカットを見てそう感じました。それに対して「そんなことないよ」ととても謙虚な新井さん。今は長野県の新種の赤いシャインマスカット「クインルージュ」の栽培にも挑戦しています。現状に満足せず、常に挑戦し続ける姿勢が伝わりました。この時期しか楽しめない新井さんの樹熟シャインマスカットをぜひご賞味ください。
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~「甘さと酸味のバランスが絶妙」なミニトマトを栽培する農家さん~
2022/10/01 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ◆愛してやまない農業を学ぶため日本へ 今回、お話を伺ったのは北海道余市郡余市町で、2種類のミニトマトを育てている愛農友農の代表 常 洋(ジョウ ヨー)さん。80棟のハウスで糖度が高く、甘さと酸味のバランスが絶妙なミニトマトを栽培しています。 中国出身の常さんは、ご実家も農業を営んでおり、26歳の時に北海道の農業を学ぶため日本へ。1年間北海道で農家さんの元で勉強し独立。ミニトマトづくりを始めて今年で7年目の若手農家さんです。 ◆ミニトマト栽培は、いつから始まるの? 常さんのハウスでは、3月に育苗を購入し4月頭から定植をスタートします。最初に植えたミニトマトのハウスは、6月中旬過ぎには収穫ができます。収穫は雪が降る10月末まで続きます。取材に訪れた9月頭もミニトマトの弦が元気に伸びていました。 ◆甘さの秘密は水分量の管理! ミニトマトの味の決め手は水分量の管理なんだとか。毎日天候や湿度に合わせて、地中に埋めた点滴チューブから30分~1時間程水を与えます。地域特有の寒暖差と水分量の調整でミニトマトにストレスを与え、甘さを引き出します。繁忙期となる7月からは、朝4時の水やりから1日が始まるんだとか!農家の朝はやはり早いですね。 ◆モットーは「できるだけ自然に近い状態で」 常さんの人生のモットーは“できるだけ自然に近い状態で”。「自然の中で働くのはとても気持ちがいいです。私は自然が大好き」と話してくれました。それは野菜作りも同じ。土は自然の中にあるので、与える肥料はできるだけ牛糞や鶏糞など有機肥料を使うのが常さんのこだわりです。常さんの飾らない人柄や自然の中で活き活きと生活する姿が栽培スタイルにも表れています。 ◆うちのミニトマトは地域で一番うまい! 「農業は生命を育んでいる子育てみたい。毎日の成長を見るのが本当に楽しみです!」と農業の醍醐味を常さんから教わりました。繁忙期は朝から晩までミニトマトと向き合っています。 「僕のミニトマトは地域で一番おいしいです!!」と自信を持って言えるのは、それだけ思いを込めて育てているからこそです。その言葉通り、常さんのミニトマトはジューシーで糖度が高く甘さと酸味のバランスが絶妙。一度食べたら止まらないおいしいミニトマトです。 ◆常さん直伝!~ミニトマトのおいしい召し上がり方~ ●そのままの旨味を楽しむ まずはそのままでミニトマト本来のおいしさを楽しんでください!サラダの主役を張れるミニトマトです。 ●ミニトマトと卵の中華炒め 中国の定番トマト料理の一つ。一般的には普通のトマトを使用しますが、ミニトマトでもおいしいそうです。 ミニトマトと卵を一緒に炒めて、お好みでねぎも加えて炒めます。味付けは塩のみ。お好みで砂糖を加えるのもおすすめです。 ◆これからの夢 いつ食べてもおいしいミニトマトをお客様に届けるために、天候やミニトマトの状態に合わせて水や肥料を調整していますが、環境の変化で糖度がぶれてしまうことがあります。水のやり方や肥料の調整で常においしいミニトマトを作りづけることができます。もっともっとミニトマトのことを勉強して、天候に左右されない「いつでもおいしいミニトマト」が作れるよう持続可能なミニトマト栽培を極めて、お客様においしいミニトマトをたくさん食べていただきたいです。 ◆青果バイヤーからのコメント 味が良く、買いやすい価格で販売できるミニトマトを探して、行きついたのが常さんのミニトマトです。夏秋のミニトマト代表産地の北海道からベイシア全店のお客様へ常さんのおいしいミニトマトをお届けします。甘みと酸味のバランスが良く、爽やかなミニトマトぜひご賞味ください!
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 北海道大雪山の山麓と有機肥料で力強く育てる ~「癖が少ない人参」を栽培する人参農家さん~
2022/09/22 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ◆人参を追求し続けるベテラン農家さん 今回、お話を伺ったのは、北海道北見市留辺蘂(るべしべ)町で、人参特有の癖が少ない人参を育てている原谷(はらや)農園の代表 原谷(はらや)清作(せいさく)さん。赤人参や黒人参の他にも、白菜といった葉物野菜などを低農薬栽培しています。 20年以上おいしい人参を追求し続けている原谷さん。こだわりの人参を飲食店や百貨店などに卸しておられ、ベイシアでは昨年から販売を開始しました。 ◆山脈に囲まれた留辺蘂町について 北海道の中央山岳地帯の東側に位置し、女満別空港から車で1時間半ほど走ったところに留辺蘂町はあります。森林面積が町の88%を占めている大自然が溢れる町です。甘納豆などの原料となる白花(しろはな)豆(まめ)の生産量が日本一で、世界初の「冬に凍る四季の水槽」が見られることで有名な「北の大地の水族館(山の水族館)」などの観光スポットがあります。 取材に訪れた日は、真っ青な空と葉っぱのグリーンが映える気持ちのいい天気でした!大きく息を吸うと土の香りが鼻から抜けて、北海道の大地を感じることができました。 ◆おいしい人参を研究し続け20年以上! 「昔はうちの人参も特有の嫌な味があったんだよ。」と原谷さん。長年、人参の傷みの早さに悩まされていました。「専門家のアドバイスを受け、様々な方法を試し続けた結果、やっとたどり着いたのが“微生物の多様性”を利用したこだわりの農法。独自農法を生み出した時の作物は、これまでとは違う見事な出来栄えだった!これまでの苦労が報われた!」と嬉しそうに当時の様子を教えてくれました。 ◆有機肥料で人参本来の旨味を引き出す 畑の肥料は90%を有機肥料が占め、農薬も極力使用しない栽培をしています。「有機肥料は土の中で分解されるまで時間がかかる。そのため野菜は水分や栄養を吸収しようと力強く根を張る。だからおいしい野菜ができる」と話してくれた原谷さん。 「人参嫌いだったうちの子でも食べられました!」など、お客様からこんな嬉しい声が届いたんだよ!と溢れんばかりの笑顔で話してくださいました。人参作りを通して、たくさんのお客様の役に立てていることが原谷さんの人参づくりの原動力なんだろうなと、その笑顔から感じました。 ◆キレイな状態でお客様の元へ 収穫した人参は機械で洗浄した後、人の目で傷や形などをチェックします。洗浄機で人参の甘皮をむいてキレイにすることで、商品化された時もキレイなオレンジ色になります。できるだけ良い状態でお客様に届けたいという原谷さんのこだわりです。 売場にある原谷さんの人参がキレイな理由は、こんなところにも工夫があったんだなとお客様への気遣いを感じて、嬉しくなりました。 ◆原谷さん直伝!~おいしい人参の見分け方&おすすめの貯蔵方法~ ●おいしい人参の見分け方 ・全体に色が濃く鮮やかなものを選びましょう。 ・茎の軸の部分が小さいものを選ぶと芯まで柔らかくておいしいです。 ●貯蔵方法 <冷蔵庫> 人参と人参の間に新聞紙をはさみ保管してください。 (0℃~5℃くらい) <冷凍庫> 輪切りにした人参を生のままフリーザーバッグに入れ、空気を抜いて保存してください。 ◆原谷さん直伝!~原谷農園 人参のおいしい召し上がり方~ ●手作り人参ジュース 人参を皮付きのまま切り、りんごとお好みでハチミツを入れてジューサーにかけます。(人参とりんごの割合は7:3くらい) 原谷さんいわく、1日コップ1杯くらい飲むのがおすすめ! ●人参の水煮 人参をお好みの大きさに切り、人参の8割が浸かるくらい水を入れて、水分が無くなるまで煮る。材料は人参と水のみ! 人参の硬さはお好みで調整。蒸し煮やレンジ加熱も◎ ●人参のきんぴら 普段のきんぴらごぼうを作る要領で、ごぼうは入れずに、人参のみ。炒めることで、人参の甘さが引き立ちます。 ◆これからの夢 「たくさんの方に、こだわって作った自慢の人参を食べてほしい。本当にありがたいことに、お客様から『原谷さん家の人参を食べたら、他の人参は食べられなくなっちゃうなあ』と嬉しい声をたくさんいただいています。お客様からいただくメッセージが日々のやりがいですね。そういったメッセージをいただくと、“より健康でおいしい野菜を作らなきゃな”と。健康な野菜を食べることで、人も元気になると思うんだよね。」と、畑に目を向けながら、これからの夢やお客様への想いを語ってくれました。 ◆青果バイヤーからのコメント 普段、見た目で野菜を購入する方も多いと思いますが、原谷さんのこだわりの栽培方法で育つ人参は格別です。原谷さん自身も長年の栽培の過程で、「出荷からお客様の手元に届くまでの鮮度を少しでも良くするにはどうしたらよいか」と考えてこの栽培方法に辿り着きました。その想いをお客様に伝えられるよう、この人参の良さを売場でアピールできればと思っています。
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~甘いだけじゃない「幻のかぼちゃ」を栽培するかぼちゃ農家さん~
2022/09/15 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆地元を愛する清水さん夫婦 今回、お話を伺ったのは、北海道有珠郡壮瞥(うすぐんそうべつ)町で、こだわりのかぼちゃを育てている「清水農園」の清水達雄さん。 清水さんの第一声が、「まずこの土地をみてください。遠くに有珠山、その向こうには洞爺湖があります。有珠山は30年に1度噴火をするんですよ。そんな町でかぼちゃを育てています」と地元の町を紹介していただきました。 ◆自然豊かな大地がおいしい作物を育てる壮瞥町について 北海道の中央南西部、札幌市や新千歳空港から車で2時間の距離にある壮瞥町は、洞爺湖の東に位置する町。世界ジオパークに登録された洞爺湖・有珠山エリアにあります。 北海道の中でも冬場は暖かく、澄み渡る空気もおいしい、農作物を育てるのに適した地域と言えます。清水農園を訪れた日は晴天で、かぼちゃの葉や実の緑と青空のコントラストがとてもよく映えていました。 ◆農業は毎年1年生。マニュアルなんてない。だから大変、と同時にやりがいがある おいしいかぼちゃづくりをすることで大事なことは、苗を育てること。鉢の苗を大事に育てて元気な状態で畑に植えることを心掛けています。そのため、苗が大きく育つための土づくりにこだわり、またかぼちゃの状態に合わせて肥料を追肥しています。除草剤は使わず、草取りは手で行っています。 肥料は、かぼちゃをつくる栄養分、味・大きさをつくる栄養分を使い分け、かぼちゃの状態を見極めながらそのときに必要な栄養だけを与えます。「たかがかぼちゃ、されどかぼちゃ」と清水さん。その姿はまさに自分の子どもを育てているように見えました。「かぼちゃは暑い、寒い、お腹が空いたと言わないので、よく観察して気に掛けています。子どもを育てるより難しいし、奥が深い。だから面白い。自分の思ったように育って、おいしく収穫できたときや、お客様から『美味しかった、もっと食べたい』と言ってもらえることが次のかぼちゃづくりの原動力になります」と笑顔で語ってくれました。 ◆おいしいかぼちゃを作るために 短い収穫時期で丹念に作業を行い、細心の注意を払いながら「風乾」を行います。「風乾」とは、収穫段階での水気がそのまま保持されることによる劣化を防ぐため、収穫したかぼちゃを風通しのよい場所で自然に乾かす工程のこと。収穫時、日が当たらずに育った面はオレンジ色ですが、風乾で置いておくうちにオレンジ色が徐々にグリーンに変わっていきます。それは「かぼちゃが生きているから」と清水さんはおっしゃいます。清水さんのかぼちゃは、収穫時にひとつ一つタオルで拭いてから運んでいるためとても綺麗です。従業員のみなさんにかぼちゃを大事に扱おうという意識を持ってもらいたいからこその取り組みだそう。かぼちゃが汚れるのを避けるため、雨がふったら絶対に畑に入らない徹底ぶりです。清水さんはかぼちゃのへたの部分を見て収穫時期を見極め、肌が黒くなってごつごつしてきた完熟の段階で収穫します。「へたが真っ白」になると収穫のサインで、さらにそこから一定の時間をおいて収穫することで、出荷時に鮮やかなオレンジ色に熟した果肉になります。 ◆+αのおいしさの秘密 かぼちゃの味をアップさせるためのプラスαは、清水さんのかぼちゃに対する愛情です。かぼちゃを観察しながら畑の土を作り、タイミング良く追肥しながら育てあげるには、細心の気配りとたゆまぬ努力が必要です。それもお客様においしく食べてもらいたい、おいしいと言ってもらいたいという、生産者としての想いが強いから為せる技。「幻の南瓜」は清水さんの愛情がたくさん詰まったかぼちゃなのです。 ◆清水さんに聞いた「幻の南瓜」 ・「幻の南瓜」の特徴 甘いだけでなく、コクのあるしっとりした味わいで、糖度、ねっとりとした粘り気、ホクホク感などが他のかぼちゃと違います。甘さとコクのバランスが絶妙で、一度食べたらまた食べたいと思えるかぼちゃです。 今年は雨が多く肥料をたっぷり吸ったので大きく育ちました。大きなかぼちゃは肉厚でとてもおいしいそう! ・おすすめの食べ方 味付けなしで電子レンジなどで蒸してそのままで食べてもとてもおいしいかぼちゃです。 天ぷらで食べるのもおすすめ。果肉が厚いので煮物にしてもおいしく召し上がれます。 ◆バイヤーからのコメント 「幻の南瓜」とネーミングしたのは、品種はもとより、清水さんしかこの味にたどり着けない、日本で唯一ここでしか生産していない貴重なかぼちゃだからです。当社で味にこだわったかぼちゃを探し求めている中で、清水さんと出会い、まずは少量から取り扱いを始めました。販売当初、各店舗の青果担当者に聞き取りをし、販売終了後にもお客様からお問い合わせをいただくといった反響を確認。販売数量を拡大するために、順次耕作面積を拡大しながら今に至りました。 清水さんはかぼちゃを子どものように育て、収穫も保管も丁寧に行っているからこそ、清水さんのかぼちゃに勝るものはないと思います。こだわりの生産者とこだわりの品種が出会ってこその「幻の南瓜」です。 是非、一度こだわりのかぼちゃをご賞味ください。
クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~とにかく甘い!小玉すいか「八色小町(やいろこまち)」~
2022/08/03 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。 ◆平均糖度12度以上を誇る甘さが特徴 今回、お話を伺ったのは、新潟県南魚沼市で小玉すいか「八色小町」を栽培・出荷している「有限会社 小澤農場」のすいか担当 坂大貴史さんと「駒形農場」の代表 駒形圭太さん。 八色小町は、平均糖度が12度以上でとっても甘く、大玉すいかにも負けないシャリシャリ感が特徴です。お客様に新鮮でおいしいすいかをお届けするために、ベイシアは両農場と2017年に栽培農場契約を締結。その後、八色小町を天候不順に強い品質に改良し、栽培面積も増やすことで、今ではベイシア各店に甘くておいしい「八色小町」を納品いただいています。 ◆豊かな自然がおいしい作物を生み出す南魚沼市 新潟県南部の魚沼盆地に位置する南魚沼市は昼夜の寒暖差と、霊峰・八海山の雪解け水が豊富なことから農作物がおいしいことで知られています。「八色小町」もそのひとつ。両農場のすいか畑は、八海山を含む越後三山を擁する豊かな自然が広がる一角にあります。取材に訪れたのは梅雨明けした7月中旬、夏の暑い日差しにも負けず、大きくツルを伸ばしたすいかが立派に育っていました。 ◆自然の恵みが作り出す八色小町の甘さ 7月は昼間と夜間の寒暖差が12℃程ある南魚沼市。その寒暖差がすいかにほどよいストレスを与え、甘くなるんだとか。そして、植物にとって大切な水は、八海山の雪解け水を地下から汲み上げて使用しています。土の上にチューブを通し、地下水を天候に合わせて、必要な時に与えられるよう管理しています。 八海山の雪解け水は、夏場でも12℃前後の温度を保っています。山からの恵みである地下水は農作業で疲れた体に染みわたるおいしさ。 八海山の水をたくさん吸収した「八色小町」を試食させていただきました。なんと、すいかの糖度は14度!とっても甘くてジューシーでした♪ ◆おいしいすいか作りの基本は、土壌から! 作物を作るのに重要な土壌。貝殻やもみ殻などの有機堆肥を与え、できるだけ農薬を使わない栽培もこだわりのひとつ。すいかが葉っぱに出す小さなサインにも気を配り、状態に合わせて肥料などを与えて、できるだけ良い環境ですいかを育てることを心がけているそうです。 ◆おいしいすいかを求めて新農法にチャレンジ! 昨年より、光合成を促進・活性化し、すいか本来の力を最大限に高めて育てる「コール農法」にチャレンジしています。また、種が小さく食べやすい品種や一株から収穫する数を増やすなど、日々新しいことにチャレンジしよりおいしいすいかを追求しています。 「今後も、新しい農法や品種に積極的にチャレンジし、よりおいしいすいかを作るため、努力と研究を進めたい」とすいかに対する熱い想いを語ってくださいました。大切に育てたすいか。もちろん収穫の際も、ひとつ一つ丁寧に拭き上げ、毛布を敷いた台車で傷をつけないように運びます。こうして両農場のみなさんの想いが詰まったすいかが店舗に届き、お客様の食卓に並んでいます。 見分け方とおすすめの食べ方 果肉部分が多く、皮の近くまで甘くておいしい八色小町。おいしいすいかの見分け方とおすすめの食べ方を教えていただきました。 ~ おいしいすいかの見分け方 ~ すいかの黒い縞(しま)模様が縦にまっすぐ入ったものを選ぶと、甘くておいしいすいかにあたる確率が高いそう。 ~ おすすめの食べ方 ~ 10℃~15℃で冷やして食べるのがおすすめ!冷やしすぎると、すいかの甘さが弱まってしまうそうなので、冷蔵庫で冷やす場合は、食べる数時間前からがおすすめ。 ◆仕事の醍醐味とこれからの夢 「収穫の際に、良いすいかが採れるとたくさん手間をかけた分、とても嬉しいですし、お客様に自分たちが作ったすいかがおいしいと言われることが一番のやりがいにつながっています」と話す坂大さん。「さらに畑を広げ、色々な品種のすいかの栽培や新しい農法を取り入れて、より多くのお客様においしい八色小町を届けたいです」と小澤農場 代表の小澤 顕也さんが夢を語ってくださいました。笑顔あふれる小澤農場、駒形農場の皆さん、これからもおいしいすいかをたくさんのお客様に届けてください! 八色小町の栽培は冬からスタートします。新潟県の南魚沼市の豊かな自然の中で、のびのびと育てられた八色小町の成長ムービーをご覧ください。