お彼岸にはなぜ、おはぎを食べるのでしょう?
2023/09/21 00:00
もうすぐ秋のお彼岸です。昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、果たしてその通りになるでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 「彼岸」とは、もともとサンスクリット語で「悟りの世界」を意味する言葉だそうです。かつてお彼岸の期間には、悟りの世界に到達するために祈りを捧げていたそうです。ちなみに今年は秋分の日が9月23日で、その前後3日ずつと合わせて7日間が秋のお彼岸です。 さて、お彼岸に欠かせない食べ物といえば「おはぎ」。赤い色をしたあずき餡をまぶした様子が萩(はぎ)の花に似ていることから「萩の餅」と呼ばれるようになり、やがて「おはぎ」と略されるようになりました。春のお彼岸では、春に咲く牡丹の花にちなんで「ぼた餅」と呼ばれるのが一般的です。 秋のお彼岸時期には収穫したばかりのあずきで「おはぎ」を作ります。収穫したてのあずきは皮までやわらく食べられるため、つぶ餡として使用。春まで保存したあずきは皮が固くなってしまうのでこし餡として使うことから「おはぎはつぶ餡、ぼた餅はこし餡」とも言われます。 ほかにも「おはぎは小ぶりで俵型、ぼた餅は大きく丸く」「もち米主体のものがぼた餅、うるち米主体ならおはぎ」など、地域によってその定義はさまざまです。 それではなぜ、お彼岸にはおはぎを食べるのでしょうか。その理由には諸説ありますが、あずきが魔除けになると信じる人々の気持ちと、昔は貴重品だった砂糖を使った特別な食べ物をお供えすることで先祖を敬う気持ち。そして、米は五穀豊穣の象徴であることから、お彼岸にあずきと米を使った「おはぎ」を作るようになったと考えられています 今ではお彼岸というと、あずき餡だけでなく、きなこや胡麻、ずんだなど、さまざまな味わいのおはぎを楽しめる、いい機会となっていますね。好みのおはぎを食べながら、お彼岸の1日をご家族で過ごしてはいかがでしょう。 参考: 『和のしきたり 日本の暦と年中行事』(日本文芸社) 『自然のめぐみを楽しむ 昔ながらの和の行事』(家の光協会)
この秋、注目の「梨」の品種とは?
2023/09/13 00:00
秋になって、いよいよアウトドアレジャーやスポーツのシーズン到来を感じますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 秋に旬を迎えるくだものといえば、梨、ぶどう、柿、いちじくなどがあります。今この時期には、さまざまな種類の梨が店頭に並んでいますね。 梨の種類は大きく分けると、和梨、洋梨、中国梨の3種類。和梨はさっぱりとした甘さで水分をたっぷり含みシャリッとした食感、洋梨は特徴的な芳香に加えてなめらかな食感ととろりとした甘さが特徴。中国梨は、洋梨に似た形が多く、味わいと食感は和梨に似ています。同じ「梨」でも味わいが異なるため、人によって好みが分かれるところです。 日本で生産される梨は、毎年さまざまな品種が登場しますが今年の秋に注目したい梨の品種にはどんなものがあるでしょうか。 全国で梨の収穫量1位(2022年)を誇る千葉県産では、おなじみの「幸水(こうすい)」「豊水(ほうすい)」「新高(にいたか)」に加えて、この人気3品種を掛け合わせた「秋月(あきづき)」に注目。果肉が柔らかく果汁たっぷり、糖度が高く酸味が少ないのが特徴です。また、2017年に品種登録された「秋満月(あきみつき)」は果実が大きく、柔らかでなめらかな果肉、甘みが強い果汁がたっぷりの新しい品種ということなので、味わってみたいですね。 全国で洋梨のシェア6割で「西洋なし王国」として知られる山形県は、代表品種「ラ・フランス」が洋梨ブームの火付け役となりました。現在までに品種の改良や開発を重ね、今一番の注目品種が「メロウリッチ」。緻密でなめらかな果肉と高い糖度、濃厚な味わいが特徴だとか。また、大玉で甘みの強い「バラード」は、クリスマス頃に食べ頃を迎えるので要チェックです。 そのままではもちろん、料理やスイーツに使うことでまた違う味わいを楽しめる梨。今日のメニューに取り入れて、季節の味わいを楽しんではいかがでしょう。 参考: 千葉県ウェブサイト『教えてちばの恵み』 おいしい山形推進事務局『おいしい山形』
グリーンカレーだけじゃない!タイカレーのバラエティ
2023/09/06 00:00
9月に入っても日中はまだまだ暑さが続いていますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 暑い日に食べたくなる料理といえばカレーですが、インドカレーや欧風カレーと並んで人気があるのがタイカレーです。 インドのカレーはスパイス類を多用していますが、タイカレーに多く使われているのはハーブ類。レモングラス、タイ生姜、こぶみかんの葉などのハーブを主に使い、ココナッツミルクや唐辛子、ナムプラー(魚醤)などで味付けをします。タイカレーのことを現地では「ゲーン」と呼び、ハーブ類と具材にさまざまな組み合わせがあり、その種類は多様です。 代表的なタイカレーといえば、緑、赤、黄色の三色のカレー。日本でもおなじみのグリーンカレーは、緑の生唐辛子、クミン、バジルなどを使って緑色に仕上げます。レッドカレーは、赤色の乾燥唐辛子がその色の素になっています。イエローカレーは、ターメリックやコリアンダーシードが入ったカレーパウダーを使うため、他のタイカレーとは味わいが異なります。辛さの順は、グリーン>レッド>イエローで、辛さの種類もそれぞれ違うので好みが分かれるところです。 このほかポピュラーなタイカレーには、マッサマン、パネーン、プーパッポンカリー、カオソーイなどがあります。マッサマンはイスラム圏から伝来した、スパイスとココナッツミルクでじっくり煮込んだカレー。パネーンは、ココナッツミルクとピーナッツの風味が効いた、濃厚で甘味と旨味のあるカレー。プーパッポンカリーは、ふわふわ卵の中に蟹がたっぷり入った、カレー粉で味付けたシーフードメニューのひとつ。カオソーイはタイ北部発祥のカレー味のスープ麺で、揚げた麺をトッピングします。 グリーンカレー以外にもバラエティ豊かなタイカレーの世界。レトルトなどで手軽の楽しめるのも嬉しいところです。 参考:『RiCE』(ライスプレス) ヤマモリウェブサイト『タイのコラム』