ハロウィンに!お米を使った世界各国のおもてなし料理
2023/10/25 00:00
秋も深まってきましたが、まだまだ新米がおいしい季節は続いています。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 10月のイベントとしてすっかり定着してきたハロウィン。お友達やご家族を招いてホームパーティーを楽しむのもいいですね。そんなときに取り入れたいのがお米を使った料理です。 おもてなし料理らしく華やかで、その上しっかりお腹を満たしてくれる、そんなお米料理を探してみました。 コメを食べる民族は日本人だけではありません。アジアの国々はもちろん、ヨーロッパや南米、中近東まで、世界中にお米を使ったさまざまな料理があります。コメの種類は多種多様ですが、日本の新米を使ってアレンジすることで、親しみやすく食べやすくなるので、試してみてはいかがでしょう。 ヨーロッパの米料理としてよく知られているのが、スペインのパエリア。もともとは米と魚介を炊いたバレンシア地方の郷土料理ですが、ソーセージや肉類を入れたり、キノコを入れたり、アレンジがしやすい料理です。その上、鍋ごとテーブルに出してみんなで取り分けながら楽しめる点もパーティー料理にぴったりですね。 いつものメニューをパーティー向けにアレンジするなら、東南アジア各国でおなじみのパイナップル炒飯がおすすめです。チャーハンの具は海老でも、ひき肉でも。パイナップルを縦半分に切って身をすくい取り、厚い皮を活かしてチャーハンの器にします。パイナップルの身は角切りにして炒飯に加えてもよし、デザートに使ってもよし。味付けはナンプラーなどの魚醤がパイナップルの甘酸っぱい味わいによく合います。 インド料理でおなじみのビリヤニは、パキスタンからアラブ経由でインドに伝わったそうです。ビリヤニにはたくさんのバリエーションがありますが、日本ではインドの米と肉や野菜を炊き上げたものが知られています。日本のコメと手羽元を使って、炊飯器で仕上げれば簡単に出来上がり!カレー味なので大人にも子どもにも喜ばれそうです。 米料理というと日常食と思いがちですが、各国料理をヒントに、おもてなし料理に取り入れてみてはいかがでしょう。 参考: 『世界のごちそう米料理』奥村彪生(雄鶏社)
潜入!あの商品のおいしさに迫る! ~今が旬!さんま&生秋鮭の産地を訪ねて~
2023/10/19 00:00
当社で販売するこだわりの商品の“生産の現場”に伺ってレポートする「潜入!あの商品のおいしさに迫る!」。今回は、まさに今が旬!秋の二大味覚「さんま」と「生秋鮭」の水揚げの様子を取材。鮮度の良い魚がお店に届くまでのこだわりを紹介します。 ●秋の味覚「さんま」 秋と言えば「さんま」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回は、産地の一つである根室市に伺いました。取材に伺った9月下旬は、朝晩涼しく感じられる気候となり、より秋の訪れを感じられる一日でした。 ●さんまがお店に届くまで さんま漁は長い船旅から始まります。漁港から漁場まで、漁船で片道40時間ほど。一度の漁で1週間ほどの期間を要することもあります。さんまは明るいところに集まる習性があるため、漁船にはたくさんのライトが付いていて、網にかかったさんまが逃げないように、ライトを点けたまま漁港へ戻ってくるのだそうです。 なんと、取材日は今季一番の豊漁!セリ場では、次々と水揚げされたさんまが700kgほども入るコンテナに詰められ、何台も並んでいました。セリに参加する業者の方は、実際に自分の目で魚の状態を見て、どれを競り落とすかを日々考えているのです。熟練の技が光りますね。 入札されたさんまは隣接する加工場で箱詰めされ、陸路・海路で24時間ほどかけて関東へ届きます。そこから各店舗へ配送されて私達の手元に届くのです。漁の始まりからお店に届くまで、想像以上に長旅であることに驚きました。 ●ベイシアの新しいチャレンジ「さんまの無選別」 今年、ベイシアが新たに取り組むのが「さんまの無選別」での販売です。さんまは漁獲量の減少により年々価格が高騰していたり、サイズが小さくなっていたりというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。そのような状況の中でも、“皆さんに秋のおいしい旬を味わってもらいたい!”というバイヤーの想いから、チャレンジすることになりました。 通常であればコンテナから選別機にかけてサイズ別に梱包していく工程を、コンテナから直接梱包作業に入ることで時間短縮にもなり、より鮮度の高い状態を保ったまま店舗へ届けることができます。サイズの違いはあってもおいしさはお墨付き!店頭で見かけたら、ぜひお手にとってみてくださいね。 ●もう一つの秋の味覚「生秋鮭」 そして、さんまと並んでこの時期におすすめなのが「生秋鮭」。長くても8月末から10月までの約2ヶ月間しか水揚げのない、本当に“今しか味わえない”秋の味覚なんです。今回は、産地の一つである紋別市へお邪魔しました。 ●そもそも鮭ってどんな魚? 普段何気なく呼んでいる「鮭」ですが、様々な種類があることはご存知ですか?たとえば「秋鮭」「銀鮭」「紅鮭」「時鮭」。「紅鮭」は身の味がしっかりしていて旨味が強く、ほどよい脂のりがあります。「銀鮭」は一番脂がのっていて、やわらかくふっくらとしています。 そして秋冬に水揚げされる「秋鮭」と春から初夏にかけて水揚げされる「時鮭」は、実はどちらも同じ「白鮭」。水揚げのタイミングにより呼び名が変わっているのです。秋鮭は産卵期の前で卵をたくさん蓄えているので脂が少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。また、オスのお腹には白子、メスには筋子やいくらが詰まっていて、どちらも秋が旬の時期。身だけではなく卵までもしっかり味わえます。 また、食用ではないヒレやいくらの皮は化粧品の成分になったり、頭はエサになったりと、鮭はどこも余すこと無く使える魚なんです。 ●スピーディーな水揚げから丁寧な選別作業へ 朝6時前から続々と漁船が港へ帰ってきます。網で引き上げたら、選別用の台へ降ろし、漁師さんたちの手によって一尾ずつ丁寧に選別していきます。私達が普段店頭で目にする切り身になるもののほか、贈答用など用途に合わせて分けていきます。 漁港から車で約10分のところにある加工場では、漁港から近い利点を活かし水揚げされた生秋鮭を、新鮮な状態のままスピーディーに加工することができます。こちらでも、皆さんの丁寧な手作業が目に留まりました。鮭のお腹から、いくらや白子を出す「腹出し」と呼ばれる作業をしたら、機械洗浄をしたのち、内蔵部が残らないよう再度人の手で丁寧に洗浄していきます。少しでも鮮度良く、おいしく食べてもらいたい。そんな想いが作業に表れていました。 ●おいしい食べ方 定番のバタームニエルもおすすめですが、鮮魚バイヤーの一押しは「ちゃんちゃん焼き」。秋鮭自体がさっぱりとした味わいだからこそ、よく味がしみこんでとても美味しく仕上がります。そのほか、いつものお鍋や煮込み料理で召し上がっていただくのもおすすめです。 ●鮮魚バイヤーからのコメント 秋鮭やさんまと言えば、この時期になるとやはり食べたくなる秋の味覚の代表です。秋鮭は鍋やフライ、ホイル焼きなど、どんな調理方法にも相性抜群なので、是非いろいろなお料理で食べてください。さんまに関しては近年、漁獲量の激減に伴い、価格も高騰していることで昔のような庶民の味から高級魚になりつつあります。そのような厳しい状況下でもなるべくお買い求めやすく提供するために調達を続けることが私の使命だと思い、産地の皆様とともに取り組んでいます。そんな想いの詰まったベイシアのさんまを是非ご賞味ください。
鍋料理の野菜は、おいしさと栄養を支える名脇役
2023/10/18 00:00
温かい食べ物が恋しくなってきたら、鍋料理の季節ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 鍋料理はいろいろな種類がありますが、「メインの食材+野菜」という構成のものが多いのではないでしょうか。そして鍋の面積を多く占めるのは大概、野菜類ですね。では鍋料理の野菜は、どのように選べばいいのでしょうか。 鍋料理に入れる野菜類のことを「ざく」と呼びますが、これは明治時代の牛鍋店で生まれた言葉で、もともとは斜め切りにしたネギのことでした。ザクザクと切るからでしょうか。やがて「ざく」はすき焼きの牛肉以外の具を指すようになり、さらに鍋料理の具材へと意味が変化したようです。「ざく」は主に関東で使われている言葉です。 さて、鍋料理は調理にあまり手間がかからず「鍋に具材を入れればOK」と考えがちですが、おいしく食べるためには見た目も大切です。メインの具材を決めたら、そこに加える野菜類は色合いのバランスを考えたいものです。 鍋料理に使う野菜の色として揃えたいのは、赤、白、緑、黒または茶。「赤」はにんじん、トマト、パプリカなど。「白」は白菜、大根、ネギ、えのき茸など。「緑」は小松菜、ほうれん草、ニラ、せりなど。「黒(茶)」は、しいたけ、わかめ、きくらげなど。色とりどりの野菜を揃えることで、見た目だけでなく栄養面でもバランスが取れて、しかも味わいが豊かになります。 さらに、メインとなる肉や魚介などの具材や豆腐を入れることでタンパク質を確保できる上、満足感もアップします。シメに残り汁でご飯や餅、麺類を食べれば、炭水化物も摂ることができますね。 具材を色よく美しく揃えることで、おいしさも栄養バランスも調う鍋料理。今度の鍋料理は、野菜の色合いに注目してはいかがでしょう。 参考: 『平成鍋物大全』全日本鍋物研究会編(日本経済新聞社) 『毎日食べたいウチの鍋』全日本鍋物研究会(日東書院)
「すき焼き通の日」だから、すき焼きについて極めたい!
2023/10/11 00:00
毎年10月15日は「すき焼き通の日」。それにちなんで、すき焼きのツウになりませんか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 「すき焼き通の日」は、2008年に『すき焼き通』という本が刊行されたことをきっかけに、すき焼き愛好家で結成された「すきや連」が誕生した日です。すきや連は「すき焼きを味わいながら日本の食文化を語り合う」という趣旨の元に、フードジャーナリストを中心にすき焼き名店の経営者や料理人、生産者などが活動している会だそうです。 さて、今では国内のみならず海外でもポピュラーな日本料理「すき焼き」。そもそもなぜ、すき焼きと呼ばれるようになったのでしょうか。その語源には諸説あるようです。たとえば「肉を鋤(すき:農具の一種)の上で焼くから」「杉の薄板に挟んで焼いた’杉焼き’から」「魚肉のすき身を焼く’すき身焼き’から」などの説があります。 ところで、すき焼きは東西で調理法が違い、関東は煮込み式で、関西は焼肉式です。関東は明治時代に登場した「牛鍋」が発展してすき焼きになったため、煮込み料理が基本となっています。かつて「牛鍋」と呼ばれていた料理が「すき焼き」に転じたのは大正時代以降だとか。 一方、関西のすき焼きの歴史は古く、もともとあった「魚すき」が原型で、魚を肉に換えたものとされています。江戸時代には魚すきに加えて鶏肉や鴨肉のすき焼きについての記述も残されています。のちに関西風の牛肉すき焼きの調理法が考案されたのは明治時代のことだそうです。 東西の料理文化が歴史とともに変化を遂げるなか、関東と関西それぞれのすき焼きが確立されていったというわけです。 身近でありながら、ちょっと贅沢感のあるすき焼き。その成り立ちや歴史を知って、さらにおいしく味わいたいですね。 参考: 記念日協会ウェブサイト 『すき焼き通』向笠千恵子(平凡社新書) 『たべもの起源事典』岡田哲(ちくま学芸文庫) 牛や清ウェブサイト
お弁当には欠かせない!アレンジも楽しい玉子焼き
2023/10/04 00:00
秋らしく涼しい気候が気持ちいい今日この頃、行楽シーズン真っただ中ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 レジャーにスポーツに、行楽に欠かせないお弁当。今では子どもから大人までおなじみの「お弁当」文化が定着したのは、江戸時代のことだそうです。もともとは特権階級の食べ物だったお弁当ですが、食を楽しむ江戸っ子たちの間に徐々に広まったとか。なかでも歌舞伎見物にはお弁当が欠かせませんでした。 ここで生まれたのが「幕の内弁当」です。幕の内弁当は、もともと芝居の楽屋で歌舞伎役者たちが食べていた、会席料理を重箱に詰めた豪華な料理が始まりだそうです。 江戸時代の歌舞伎見物は上演時間がとても長く、朝から晩まで一日がかりの娯楽でした。そのため、観客も幕間(まくあい:休憩時間)に食事をとりつつ芝居見物を楽しんでいました。一般の見物客が食べていたのは、お弁当や寿司、菓子など。当時のお弁当の中身について「握り飯、こんにゃく、焼き豆腐、芋、かまぼこ、玉子焼き」という記述が残っています。のちの幕の内弁当の原型と言えましょう。その頃から玉子焼きはお弁当に入っていたのですね。 玉子はいろいろな食材と相性がいいので、玉子焼きも幅広いアレンジを楽しめます。チーズやたらこ、じゃこ(またはしらす干し)を入れるのは、もはや定番。さらに、色合いの良いニラやインゲン、三つ葉などのグリーンや、エビやトマトの赤色を加えるとお弁当が華やかに。ひき肉やソーセージを加えればボリュームアップ、歯ごたえの良いきんぴらごぼうを入れるのもオススメです。 最近では、厚焼き玉子焼きが製品として売っているので、これを使ってサンドイッチにしても。厚みを二分してパンに挟むだけなので簡単です。 栄養面からも、いろどりにも、お弁当に欠かせない玉子焼き。いつもと違うアレンジで、目先を変えてみてはいかがでしょう。 参考: 『nid』vol.39/2015(エフジー武蔵) 『たべもの起源事典 日本編』岡田哲(ちくま学芸文庫)