いよいよ4月。入園入学、入社など春のお祝いシーズン到来です。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。

お祝いの席に欠かせない食べ物といえば、赤飯ですね。古来日本では、赤い色は厄除けになるとされ、お祝いの料理として赤米を蒸したものが食べられていたそうです。赤米とは、炊き上がると赤い色になる米のこと。やがて、現在の白い米が流通するようになると、小豆(あずき)で赤く色付けた赤飯が広まったということです。

ところで、赤飯も地方によって異なることをご存知でしょうか。最も一般的な赤飯は小豆を使ったものですが、関東地方では「ささげ」という小豆に似た豆を使います。ささげは、小豆よりもしっかりした食感で、形が崩れにくいのが特徴です。千葉県の一部では、特産の落花生を入れた「落花生赤飯」が食べられているそうです。
北海道、東北、山梨県の「甘納豆赤飯」、徳島県の一部では「ごま砂糖赤飯」など、甘い赤飯の地域もあります。新潟県には金時豆を入れて醤油で味付けした「しょうゆおこわ(醤油赤飯)」、福井県には煮含めた里芋を小豆、もち米と一緒に蒸す「いも赤飯」を食べる地域があります。
福岡県には「三色赤飯」という、赤・白・黄色の三色に色付けられた赤飯があります。これは、もち米とうるち米を小豆の赤、クチナシの黄色でそれぞれ色付けして蒸したものと、白いままで蒸したものを混ぜ合わせて作ります。
また、「丹波大納言赤飯」は小豆の中でも高級品種である丹波大納言を使った贅沢な赤飯です。ふっくらと大粒で甘みがあって口当たりが良く、特別な席やおもてなしにぴったりです。
お祝いごとや行事だけでなく、日常食でも味わいたいお赤飯。ときには別の地域の味わいを試してみてはいかがでしょう。
参考:
赤飯文化啓発協会ウェブサイト
農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」