日本とドイツ、フランクフルトソーセージに違いはあるの?
2024/04/24 00:00
まだまだ寒暖差が続く季節のなか、体調はいかがでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 春は気候が変わりやすく、また生活環境が変わる人も多いことから、健康に気を配りたい季節といえます。免疫機能を高めるために、たんぱく質を十分に摂りたいものですね。 手軽にたんぱく質を摂れる食品としてオススメしたいのがソーセージ。簡単な調理でおいしく食べられるので、忙しいときにもぴったりです。なかでもフランクフルトソーセージは1本で満足できるボリューム感が魅力です。 フランクフルトソーセージの発祥はドイツですが、日本との違いはあるのでしょうか。 フランクフルトソーセージは、日本農林規格(JAS)では「加熱前の太さが2センチ以上3.6センチ未満、豚腸を使用」とされています。日本ではソーセージの太さと腸の種類によって「ボロニアソーセージ」「フランクフルトソーセージ」「ウィンナーソーセージ」に分類します。ちなみにソーセージの「皮」と呼ばれる部分には豚や羊、牛の天然腸、コラーゲンなど人工のものが使われます。天然腸はパリッとした食感で歯ざわりが良く、コラーゲンなどの場合は噛み切りやすく、食べやすい食感が特徴です。 さて、ドイツで「フランクフルター・ヴルストヒェン(フランクフルト風ソーセージ)」と呼ばれるのは、豚肉と羊の腸から作られたソーセージ。フランクフルト地方で生産されたソーセージのみが「フランクフルター」と名乗ることができるそうです。代表的なものは20センチ程度の細長いソーセージで、レストランでは茹でたものがポテトサラダとともに供されます。また、アメリカでは、ホットドッグに使う茹でたソーセージをフランクフルターと呼びます。どちらも日本とはイメージが違いますね。 国によって呼び名も種類も違うフランクフルトソーセージですが、誰もが気軽に手に取れる食品である点は万国共通と言えそうです。 参考: ソーセージの日本農林規格(農林水産省) 日本ハムウェブサイト ドイツニュースダイジェスト
プルコギは牛肉の焼肉料理、豚肉で作ると○○プルコギ
2024/04/17 00:00
そろそろ大型連休の予定が気になってくる時期ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 家族や仲間と大勢で楽しめる料理のと言えば焼肉。韓国料理にはさまざまな焼肉がありますが、韓国でも日本でも人気があるのは、牛肉や野菜を甘口のタレに漬け込んだものを焼く「プルコギ」です。 プルコギの「プル」は火を、「コギ」は肉を意味します。韓国では、ジンギスカン鍋に似た鉄鍋、あるいはすき焼き鍋のような浅い鉄鍋で肉や野菜を焼いて食べます。 また、近年の韓国では、一人用の土鍋を使う「トゥッペギプルコギ」が流行しているとか。「トゥッペギ」とは韓国式土鍋のこと。こちらはタレに漬け込んだ牛肉と野菜、きのこ、春雨、唐辛子などにスープを加えて煮る鍋料理です。日本のすき焼きのような具沢山の料理で、ご飯やキムチとともに定食スタイルで供されることが多いようです。 ところで韓国では「肉」と言えば牛肉のことで、プルコギは牛肉を使った料理。豚肉を使う場合は「テジプルコギ」と言い、これも人気がある焼肉の一種です。牛肉より手頃で、ボリューム感のある豚肉は、韓国でも人気があるそうです。牛肉のプルコギが甘口のタレで作るのに対し、豚肉のテジプルコギは、コチュジャンやにんにく、生姜を効かせた濃厚な味わいに仕上げるそう。さっぱりと食べたい時には、醤油をベースに味つけてもいいでしょう。豚肉を好みのタレに野菜とともに漬け込んでおいて、BBQに持っていくのもオススメです。炭火で焼くことで、よりおいしく味わうことができるはず。サンチュやサニーレタス、エゴマの葉に包んで食べれば野菜もたっぷり摂ることができます。 アウトドアシーズンを迎えた今、焼肉も外で楽しむとおいしさが倍増しそうですね。 参考: モランボン薬念研究所 SEOUL navi KONEST
「焼きそば」と聞いてイメージするのはどのタイプ?
2024/04/10 00:00
桜前線が北上していく今日この頃。お花見シーズンを楽しんでいますか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 花見の名所や花祭りなど、イベント会場の屋台でおなじみのメニューの一つが焼きそばですね。ところで、焼きそばにはソース焼きそばや中華焼きそば、ご当地焼きそばなど、さまざまな種類があります。それぞれに特徴があって好みが分かれるところですが、あなたはどのタイプの焼きそばがお好きですか? 日本の焼きそばの起源は中国料理の「炒麺(チャオメン)」だと言われています。炒麺は広東省発祥の麺料理で、焼いた中華麺に豚肉や魚介、野菜やきのこなどが入った餡(あん)をかけた、中華料理店でおなじみの焼きそばです。また、上海でポピュラーな「上海焼きそば」は、太めの麺とネギなどの野菜をたまり醤油風の調味料で味付けした、シンプルな仕上がりの焼きそばです。このほか中国には「炸麺(ジャーメン)」という、麺を油で揚げて餡をかけた料理があり、日本では「かた焼きそば」などと呼ばれています。 ソース焼きそばは家庭料理や即席麺でもおなじみの、中華麺と野菜を炒めてウスターソースで味付けしたもの。ソース焼きそばは大正時代に浅草で生まれたとされ、昭和の初め頃にはお好み焼きとともに親しまれていたようです。 さらに近年ではB級グルメとして全国各地で地域の特色を生かした「ご当地焼きそば」が人気です。そのなかで日本三大焼きそばといえば、次の3つです。 静岡県富士宮市の「富士やきそば」は、「肉かす」と呼ばれる油かすを使い、仕上げに静岡おでん同様に削り粉をふりかけます。 秋田県横手市の「横手やきそば」は、だし入りのウスターソースで味付け、目玉焼き、福神漬けをトッピングします。 群馬県太田市の「上州太田焼そば」は、太麺をキャベツと炒め、各店自慢のブレンドソースで味付け。店ごとに個性がある点が特色だそうです。 「焼きそばが食べたい」と思ったときに、あなたが思い浮かべるのはどのタイプの焼きそばでしょうか? 参考: ユウキ食品「おいしい世界ごはん」 上州太田焼きそばのれん会ウェブサイト
お赤飯は1種類じゃない?!地域の特色が出るお祝いご飯
2024/04/03 00:00
いよいよ4月。入園入学、入社など春のお祝いシーズン到来です。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 お祝いの席に欠かせない食べ物といえば、赤飯ですね。古来日本では、赤い色は厄除けになるとされ、お祝いの料理として赤米を蒸したものが食べられていたそうです。赤米とは、炊き上がると赤い色になる米のこと。やがて、現在の白い米が流通するようになると、小豆(あずき)で赤く色付けた赤飯が広まったということです。 ところで、赤飯も地方によって異なることをご存知でしょうか。最も一般的な赤飯は小豆を使ったものですが、関東地方では「ささげ」という小豆に似た豆を使います。ささげは、小豆よりもしっかりした食感で、形が崩れにくいのが特徴です。千葉県の一部では、特産の落花生を入れた「落花生赤飯」が食べられているそうです。 北海道、東北、山梨県の「甘納豆赤飯」、徳島県の一部では「ごま砂糖赤飯」など、甘い赤飯の地域もあります。新潟県には金時豆を入れて醤油で味付けした「しょうゆおこわ(醤油赤飯)」、福井県には煮含めた里芋を小豆、もち米と一緒に蒸す「いも赤飯」を食べる地域があります。 福岡県には「三色赤飯」という、赤・白・黄色の三色に色付けられた赤飯があります。これは、もち米とうるち米を小豆の赤、クチナシの黄色でそれぞれ色付けして蒸したものと、白いままで蒸したものを混ぜ合わせて作ります。 また、「丹波大納言赤飯」は小豆の中でも高級品種である丹波大納言を使った贅沢な赤飯です。ふっくらと大粒で甘みがあって口当たりが良く、特別な席やおもてなしにぴったりです。 お祝いごとや行事だけでなく、日常食でも味わいたいお赤飯。ときには別の地域の味わいを試してみてはいかがでしょう。 参考: 赤飯文化啓発協会ウェブサイト 農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」
イースターには卵料理を楽しみませんか?
2024/03/27 00:00
もうすぐ、春のお祭りとして知られるイースターです。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 イースターは欧米ではクリスマスやハロウィンに次ぐビッグイベントのひとつ。春分の日のあと、最初の満月の次の日曜日と定められており、2024年のイースターは3月31日です。 イースターはキリスト教圏の国における復活祭であり、生命の始まりを象徴する卵がそのシンボルとされています。欧米では、卵の殻にカラフルなペイントをして飾ったり、卵スプーンで転がす「イースターエッグロール」という遊びをしたり、庭や公園で隠した卵を見つけ出す「エッグハント」を楽しんだり。また、豊穣や繁栄のシンボルであるうさぎもモチーフとされているため、この時期はうさぎや卵のデコレーションが街じゅうを彩ります。 そして、イースターの定番料理といえば、卵を使った料理です。 なかでも有名な卵料理は、「デビルドエッグ」。ゆで卵を半分に切って、黄身を取り出してマヨネーズやマスタードなどで和え、白身の器に盛るというシンプルながら見た目が華やかな一品です。パプリカパウダーなどのスパイスをピリッと効かせることが「デビル(悪魔)」と呼ばれるゆえんです。 そこで、イースターには卵を使ったメニューをいろいろ試してみませんか。 「ビスマルク・ピザ」は、トマトソースピザに半熟卵とソーセージをのせたもの。市販のピザに、半熟卵や温泉卵をのせるだけでもOKです。 「オムライス」を作ったら、うさぎの顔を描いたり、イースターエッグのような模様を描いたり、イースターらしいデコレーションで楽しみませんか。 おもてなし料理なら「スコッチエッグ」がオススメ。ゆで卵を味付けしたひき肉で包んで揚げ、半分に切ってお皿に盛ります。うずらの卵を使ってお弁当用にアレンジしてもいいですね。 春のイベントとして楽しみたいイースター。この機会に卵料理のレパートリーを増やしてはいかがでしょう。
行楽のお弁当はツナのおにぎりバリエーションで
2024/03/20 00:00
春休みに入って、いよいよ行楽シーズンの到来ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 お花見やハイキングなど、春のレジャーに持っていきたいお弁当。やっぱりおにぎりは欠かせませんね。おにぎりの具の人気ランキングを見ると、つねに上位をキープしている具が「ツナマヨ」です。 もはや鮭や梅干しとともに定番といってもいいツナは、ご家庭にある缶詰で作れる点も魅力です。ツナをマヨネーズで和えるだけでももちろんおいしいのですが、ちょっとしたアレンジを加えて、さらにおいしいツナのおにぎりを作ってみませんか。 まずは、「ツナ混ぜごはんおにぎり」。これはツナマヨで混ぜごはんを作ってからおにぎりにするものです。簡単ながら目先が変わるのでオススメ!さらに焼きおにぎりにすると、香ばしさが加わります。 次に、具のツナマヨに何かをプラスするアイデアをご紹介。「プラス大葉」「プラス梅」「プラス塩昆布」「プラスチーズ」「プラスおかかと醤油」など。ご家庭にあるものを加えるだけでツナマヨおにぎりのバリエーションが広がります。また、ツナを和える時に、マヨネーズにめんつゆを入れたり、カレー粉をほんの少し加えたりするだけでも、いつもと違う味わいに変わります。 さらに、ツナのオイル漬けを自分で作って、オリジナルなツナおにぎりはいかが。まぐろのサクをフライパンで加熱後に、にんにく、ハーブ、塩こしょうを入れたオリーブオイルに漬け置くだけ。手頃なまぐろのサクが手に入った時にお試しください。しっかり味付けをすれば、マヨネーズなしでおにぎりの具にしてもOK。オリーブオイルがごはんにしみて、大人の味わいを楽しめるおにぎりになります。 春のレジャーで食べるお弁当は、いつもと少し違うツナのおにぎりを青空のもとで味わってみてはいかがでしょう。
一汁三菜の食事は、季節の食材を入れたお味噌汁で
2024/03/13 00:00
もうすぐ始まる新生活。バランスの良い食事を心がけたいですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 さて、毎月13日は和食の素材メーカー6社が制定した「一汁三菜の日」です。いろいろな料理を組み合わせて、栄養素をバランスよくとれる和食のスタイルを子どもたちにつなげることを目的で制定されたそうです。 基本となる一汁三菜とは、ごはんと汁物(一汁)、肉や魚、卵などタンパク質を補うための主菜1品、野菜や海藻などミネラルを補う副菜2品(計3菜)を組み合わせた、日本の伝統的な食事のスタイルです。 今回は、一汁三菜に欠かせない汁物について、春の食材を使ったアイデアをご紹介しましょう。 ごはんと合わせる汁物として、最もなじみがあるのは味噌汁ですね。味噌汁は、旬の食材を手軽に取り入れやすい料理です。春の食材がたくさん出回っている今、季節の味わいを味噌汁で楽しむのもいいでしょう。 例えば、山菜。ふきのとうや、たらの芽などの山菜類を味噌汁に入れると、山菜特有の苦味に春の訪れを感じることができます。 春キャベツ、新玉ねぎ、新じゃがいも、アスパラなどの春野菜は、柔らかくて甘みがあり、汁物にするとやさしい味わいを楽しむことができます。菜花やセリはやや苦味がありますが、汁物に緑を添えたいときに少し加えるだけで、いろどりも味わいも引き締まります。 また、春は貝類の季節と言われ、これからの時期に旬を迎えるものが多いので味噌汁にも使いたいところです。アサリやハマグリ、ホタテなどを入れた、貝の出汁がきいた味噌汁はまた格別のおいしさです。 春の食材が出揃ってきた今、旬を味わう味噌汁とともに一汁三菜の食事を楽しんではいかがでしょう。 参考: 一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト フジッコ「一汁三菜ふだんごはん」
春の味を楽しむタケノコ料理のバリエーション
2024/03/06 00:00
春らしくあたたかい日が続くと、どこかへ出かけたくなりますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 これから春のレジャーを楽しむなら、タケノコ掘りがオススメです。関東圏でタケノコ掘りを楽しめるのは3月下旬ごろから。今からお出かけのプランを考えてみてはいかがでしょう。 さて、タケノコは漢字で「筍」と書きます。これは、一旬(いちじゅん:10日間)で竹になることを意味しています。ちなみに「旬」という字を「食べ物の味が良い時期」「最盛の時期」といった意味に使うのは日本だけだそうです。 タケノコは「雨後の筍」という言葉もある通り、一日で驚くほど成長します。しかし成長してしまったタケノコはえぐみがあり、おいしく食べられるのは少し土が盛り上がる程度まで土の中で育ったものです。 タケノコは収穫直後からアクが増していきます。掘り上げてすぐに水煮にすると、えぐみがなくおいしく食べられます。ふだんの家庭料理に使うなら、市販の水煮を上手に活用するといいですね。 タケノコ料理といえば、煮物や炊き込みご飯、炒め物が定番です。ここでは、ご飯がすすむ常備菜のヒントをご紹介しましょう。 1つ目のオススメは、ナムルです。千切りにしたタケノコを塩、ごま、ごま油、おろしニンニクなどで和えるだけで簡単。もう一品が欲しいときにぴったりです。 2つ目のオススメは、メンマ風煮物です。甘辛く煮付けたり、ピリ辛に仕上げたり、お好みの味付けで。たくさん作って常備菜にしてはいかがでしょう。 3つ目のオススメは、オイル漬けです。一口大に切って炒め、ニンニクや唐辛子、塩こしょうとともにオリーブオイルに漬けるだけ。そのまま食べても、サラダやパスタに使ってもおいしく食べられます。 旬の時期に手頃なタケノコを使って、定番料理やアレンジ料理、さまざまな味わいをお楽しみください。 参考: 農林水産省ウェブサイト「aff」(20年3月
どうしてひな祭りにはハマグリを食べるのでしょう?
2024/02/28 00:00
もうすぐひなまつり。女の子の健やかな成長や幸せを祈ってお祝いする日ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 ひな祭りにはハマグリがつきものとされていますが、それはどうしてでしょう? ハマグリは、対になっている貝殻以外はぴったりと合いません。そのことから、一生添い遂げる伴侶に巡り会えるように、という願いが込められているそうです。 ハマグリは平安時代には貴族たちが「貝合わせ」という遊びに使っていました。貝合わせは、貝の内側に美しい絵が描かれたハマグリを裏返して並べ、同じ絵のもの同士を合わせるという遊びです。トランプの神経衰弱のような遊び方ですね。婚礼の祝いの席にもハマグリの吸い物が供されますが、これは江戸時代に八代将軍徳川吉宗が発案したのだそうです。ハマグリが古くから縁起の良いものとされていたからでしょう。 また、3月3日は「上巳(じょうし)の節句」であり「桃の節句」とも呼ばれます。節句とは季節の変わり目となる日にお供えやお祓いをする古代中国の風習が由来とされています。平安時代に宮中の行事となり、江戸時代には幕府によって五節句が祝祭日になりました。ちなみに上巳の節句のほかに、人日(じんじつ:1月7日)、端午(たんご:5月5日)、七夕(しちせき: 7月 7日)、重陽(ちょうよう:9月9日)があり、五節句と呼ばれています。 そして、上巳の節句ごろには、古くから「磯遊び」をするという風習があり、その日は家族や仲間と磯に出て潮干狩りや飲食を楽しんだそうです。潮干狩りといえば、ハマグリやアサリなどの貝がおなじみですね。 こうして、さまざまな風習がまとまって、ハマグリはひな祭りに欠かせない食べ物の一つになったようです。 この時期、旬を迎えたハマグリは、身がふっくらして旨みもたっぷり。お吸い物や酒蒸し、焼き貝など昔ながらのシンプルな調理法でおいしさを存分に味わいたいものです。
お酢を手軽においしく、毎日の食事に取り入れるには?
2024/02/21 00:00
気候が暖かくなるにつれて、濃厚で温かい料理だけでなく、さっぱりとした味わいも欲しくなってきますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 さっぱりとした味わいといえば、五味の中では酸味でしょう。食物の五味とは、甘味・酸味・辛味・苦味・塩味の5つを指します。酸味のある調味料の中で最も身近な「酢」は、健康にも美容にも良いとされています。 とはいえ、「酸っぱさが気になる」「上手な取り入れ方がわからない」という方も多いのでは。 そこで今回は、毎日の食卓に酢を取り入れるヒントをご紹介しましょう。 一般的に手に入りやすい酢は、穀物酢、米酢、リンゴ酢、黒酢。その他にも、バルサミコ酢、ぶどう酢、ワインビネガーなど、さまざまな原料を使った酢がありますが、家庭で常備している酢といえば、穀物酢、米酢でしょうか。 穀物酢は、小麦やとうもろこしなどの穀物を原材料に醸造した酢。クセが少なく酸味はしっかり。穀物酢で作るメニューといえば、鶏肉や豚肉をさっぱり煮る料理がおなじみですが、炒め物に使うのもオススメです。しょうゆやオイスターソースで炒めるときに酢を加えると、すっきりした味わいに仕上がります。 米酢は、米の旨みがそのまま生きている酢。ほんのり甘みがあり、まろやかな酸味です。米酢の味わいを生かすなら、加熱しない酢の物や寿司酢、ドレッシングなどが適しています。ポテトサラダを作る時にマヨネーズに酢を加えると混ぜやすく、さっぱりと飽きないポテトサラダの出来上がり。また、卵の黄身を使って作る和食のソース「黄身酢」は、マヨネーズよりもちょっと大人の味わいに仕上げたい時におすすめです。 毎日の料理に少しでも酸味が加わることで、食が進む効果も期待できます。いつものメニューに隠し味でお酢を使ってみてはいかがでしょう。 参考: ミツカンウェブサイト 日本自然発酵ウェブサイト
バレンタインデーの主役?!日本のチョコレート物語
2024/02/14 00:00
2月14日はバレンタインデー。日本ではチョコレートが大注目されるイベントですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 チョコレートは世界中で愛されているお菓子。日本だけでもチョコレートのメーカーは400以上あるそうです。私たちにとって身近な日本のチョコレートは、はたしてどんな歴史をたどってきたのでしょうか。 日本にチョコレートが入ってきたのは江戸時代のこと。同じ頃に伝えられたお菓子にはビスケット、タルト、カステラなどがあります。当時のチョコレートは、今でいうとココアやチョコレートドリンクのような飲み物だったようです。 やがて日本でもチョコレートを製造し、販売するようになりました。日本で最初にチョコレートが作られたのは明治時代のこと。一方でヨーロッパから輸入されたチョコレートは贅沢品としてごく一部の人たちが楽しむものでした。 明治30年代(1897~)にチョコレート作りの技術と機械が持ち込まれ、日本のチョコレートは大きく発展を遂げ、国産の板チョコが販売されるようになりました。 大正時代になって、いよいよ日本でチョコレートの一環製造が開始されました。それまでは、輸入した原料チョコレートを加工するだけだったのです。チョコレートは、カカオ豆を発酵、乾燥、焙煎、磨砕してカカオマスというカカオ100%の原料を作り、さらにミルクや砂糖、ココアバターなどを混ぜ合わせて固めることで出来上がります。 国内で一から製造できるようになったことでチョコレートは一般に普及し、昭和初期には日本のメーカーが次々とチョコレートを売り出すようになりました。 そして昭和33年(1966)2月、日本のチョコレートメーカーが初めて「バレンタインセール」として百貨店でチョコレートを販売しました。やがてバレンタインデーは「チョコレートを贈る日」として全国に広まり、今日まで続いているというわけです。 参考: 「チョコレート物語」吉田菊次郎(中央公論社) 「チョコレート百科」森永製菓編(東洋経済新報社) 日本チョコレート工業協同組合ウェブサイト 日本チョコレート・ココア協会ウェブサイト
ブイヤベースに欠かせない「アイオリソース」とは?
2024/02/07 00:00
立春を過ぎてもまだまだ寒く、温かい料理が恋しい日々が続きますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 今の時期に旬を迎える、サワラやタイ、ヒラメ、カサゴなど、新鮮な魚が手に入ったら、ブイヤベースを作ってみるのはいかがでしょう。 ブイヤベースは、南フランスのプロヴァンス地方の料理として知られています。もともとは漁師たちが新鮮な魚を使って作っていたシンプルな鍋料理。その名の通り、調理は「沸騰させ(bouillir)」てから火を「弱くする(=baisser)」と簡単です。 現地では、魚をマリネしてから煮込む方法と、生のまま使う方法と、2種類あるそうです。マリネにするときには、トマト、玉ねぎ、ピーマン、にんにく、ハーブ、オリーブオイルの漬け汁に魚をつけます。 そして、マリネと同様の材料でスープを作り、ジャガイモを入れ、沸騰したところへ魚を入れ、再び沸騰したら火を弱めます。料理名の通り、沸騰したら火を弱めるわけです。 出来上がったブイヤベースは、最初に魚の旨みたっぷりのスープを飲み、それから魚とジャガイモをいただきます。 ところで、ブイヤベースを食べるときに欠かせないのが「アイオリ(アイヨリ)ソース」です。アイオリソースは、にんにく、卵黄、オリーブオイル、レモンの搾り汁、塩・こしょうで作るマヨネーズに似たソース。これらの材料を使えば、もちろんおいしく出来ますが、マヨネーズを使えば手軽にアイオリ風のソースを作れます。 マヨネーズにおろしにんにく、オリーブオイル、レモン汁、牛乳少々を混ぜ、塩・こしょうで味を調えるだけ。スパイシーな味わいが好きな人は、唐辛子を入れてもOK。アイオリソースは、ブイヤベースのスープに入れても、具材につけて食べても。また、フライドポテトにつける、サラダに使うなど、いつもと違う味わいを試したいときに、作ってみてはいかがでしょう。 参考: 「南仏プロヴァンスの食卓」レスリー・フォーブス著、小梨直 訳 「南仏プロヴァンス料理紀行」ジュリアン・モア著、角田俊/パトリス・ジュリアン監訳・注
ご存知ですか?節分とイワシの関係
2024/01/31 00:00
もうすぐ節分。豆まきや恵方巻きだけではなく、イワシも節分に関係があることをご存知でしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 節分に欠かせない食べ物といえば、最近では恵方巻きがすっかりおなじみになりました。恵方巻きは、その年に縁起が良いとされる方向「恵方」を向いて巻き寿司を食べることで開運になるという風習です。2024年の恵方は「東北東やや東」だそうです。心の中で願い事をしながら、口に出さずに、巻き寿司を丸ごと食べるのが良いとされています。 そもそも節分とは、季節を分けるという意味で、立春、立夏、立秋、立冬、それぞれの前日を言います。旧暦では、立春を新しい年の始まりと考えていたので、現在の2月の節分は旧暦では大晦日にあたります。そのため、節分のことを年越しと呼ぶ地域もあります。節分の風習は地域によってさまざまで、恵方巻きも関西地方から全国に広まった風習です。 関東地方や西日本の一部の地域には、節分にイワシを飾る風習が残っています。玄関先にヒイラギの枝とイワシの頭を飾るもので、「やいかがし」「やきさし」などと呼ばれます。節分のイワシには鬼よけの意味があるそうです。 さらに、節分の日に無病息災を願ってイワシを食べる地域もあります。健康な一年を願って、節分にイワシを食べるのもいいですね。 イワシといえば、煮魚、焼き魚、刺身など、和食のイメージが強い食材ですが、トマト煮やパン粉焼き、チーズ焼きなど、洋食にもよく合います。また、塩焼きのイワシも、レモンとオリーブオイルをかけることで、ワインによく合う一品になります。 春から始まる一年を健やかに過ごすために、節分にイワシを食べるという風習を取り入れてみてはいかがでしょう。 参考: 「家族で楽しむ日本の行事としきたり」石田繁美編(ポプラ社) @DIME(2020.02.02)
韓国料理だけど辛くない鶏鍋「タッカンマリ」
2024/01/24 00:00
二十四節気では大寒に入って、いよいよ寒さが厳しくなってきました。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 寒い冬には、さまざまな鍋料理が食卓に上るかと思います。目新しい鍋料理を試してみたいというときに「タッカンマリ」はいかがでしょうか。 タッカンマリ(タッハンマリ)は韓国の鍋料理です。韓国語で「タッ=鶏」「ハンマリ=一羽」、直訳すると「鶏一羽」。鶏を丸ごと鍋で煮込むダイナミックな料理です。 鶏肉のほかに入れるのは、ネギ、ジャガイモ、韓国餅など。家庭で作るときには鶏一羽でなくても、鶏の手羽肉やぶつ切り肉などを用意すればOKです。 韓国料理というと、唐辛子をたくさん使う辛い料理というイメージが強いのですが、タッカンマリは日本の水炊きのような淡白で優しい味わいの鍋料理です。 鍋を火にかけたら、タレを準備しましょう。韓国の専門店では唐辛子、にんにく、醤油、酢、からしが用意されており、これらを好みの分量で混ぜ合わせます。辛い味が苦手ならば、酢醤油だけでも。また、ポン酢や味噌を使ったり、いりゴマや黒胡椒をかけたり、お好みでアレンジするのもいいですね。 鶏肉やほかの具材が煮えたら、ニラや、キムチと一緒にタレにつけて食べるのが韓国流です。ちなみに、ジャガイモは崩れるほどじっくり煮込むと鶏のだしが十分にしみておいしくなります。 タッカンマリのシメは、うどんが定番。これは、タッカンマリがもともと鶏肉入りうどんから発祥した料理であるためです。もちろん、ご飯を入れて雑炊にしてもおいしくいただけます。韓国海苔をのせて食べるのもいいですね。 まだまだ冬の寒さが続く中、食べ慣れた鍋料理も、目先を少し変えてみることで新しい味わいに感じられるかもしれません。 参考: ウェブサイト「SEOUL NAVI」 ウェブサイト「韓国旅行 コネスト」
甘酒は、アルコールが入っている?入っていない?
2024/01/17 00:00
寒さが厳しくなるこの時期、風邪を引いている方、体調を崩している方も多いのではないでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 寒い日に体を温める飲み物として、温かい甘酒はぴったりです。1月20日は「甘酒の日」。日本の伝統的な飲み物であり発酵食品である甘酒の良さ、おいしさを多くの人に知ってもらうために制定された記念日です。 甘酒は、近年では「飲む点滴」とも言われ、健康維持に役立つ飲み物として注目されています。ところで、甘酒はどのように作られるのかご存知でしょうか。 甘酒の材料は、酒粕または麹です。酒粕の場合、日本酒作りの最終段階でアルコール発酵した米を絞ってできたもの。そのため、酒粕で作った甘酒はアルコール分を含み、砂糖で甘みを加えます。 一方の麹は、麹菌がデンプンを食べて糖を作り出した、日本酒作りの最初の段階で生まれたもの。アルコールはまだ発生していないので、大人から子どもまで安心して飲むことができます。しかもその甘みは米自体の味や風味が変化したものなので、柔らかく優しい自然な味わい。麹で作った甘酒は、トロッと濃厚ですが飲み口はすっきりしています。 つまり、甘酒にはアルコール分が入っているもの、いないもの、両方あるというわけです。 甘酒は、飲むのはもちろんのこと、砂糖やみりんの代わりに料理に使うのもオススメです。例えば、煮物に使ったり、ドレッシングに使ったり。麹と甘酒を混ぜて魚や肉を漬けると、カンタン麹漬けの出来上がり。 また、味噌やしょうゆに加えて常備たれを作っておけば、手軽にコクのある味わいを料理に加えることができます。 江戸時代には、甘酒売り町中で売り歩いていたそうですが、当時甘酒は夏バテの特効薬とされていました。冬に限らず、夏の健康維持にも有効な甘酒。甘酒を普段の食生活に取り入れて、健やかな一年を過ごしませんか。 参考: 「麹でつくる 甘酒のレシピ」堀澤宏之(池田書店) 一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト ウェブサイト「サワイ健康推進課」
「鏡開き」には、そもそもどういう意味があるの?
2024/01/10 00:00
1月に入ってすでに10日経ち、お正月気分もそろそろ終わり、日常生活に戻っているでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 さて、1月11日は鏡開きです。お正月の間、年神に供えていた鏡餅をおろして、小さく分けてからいただきます。これは、お供えを食べることで1年を幸せに過ごせるようにと願う風習です。年神は刃物を嫌うという考えや、武家社会で「切る」ことが縁起悪いとされていたことから、包丁を使わずに木槌などで鏡餅を割ります。 もともと鏡餅は、新年に長寿を願う齢固(よわいがため)のために供えたものでした。その起源は定かではありませんが、室町時代には武家の正月に男子は具足(鎧:よろい)、女子は鏡箱に大小の餅を供えるようになったそうです。この餅を1月20日の鏡開きに煮て食べていたとか。しかし江戸時代に「鏡開きは1月11日」と定められ、関東を中心に広まっていきました。当時、大阪や京都までは伝わらなかったため関西では今も1月15日または20日に鏡開きが行われるそうです。 最近の鏡餅は真空パックなどで覆われていますが、昔ながらの鏡餅はついた餅をそのまま供えるため、鏡開きの頃には乾燥してカチカチにかたくなります。鏡餅がかたくて割れないときには、水にしばらく浸しておきます。そして、お汁粉にする、揚げ餅にするなど、お好みの食べ方でいただきます。 焼き餅を作るなら、フライパンにアルミホイルを敷いて焼くといいでしょう。こんがり焼けたら、海苔と醤油で磯辺焼きにしても、砂糖醤油で甘辛味にしても。焼きたてにバターと蜂蜜やメープルシロップをかけて、スイーツ風に楽しむのもオススメです。アイスクリームを添えればお餅デザートの出来上がりです。 お正月気分に区切りをつけるためにも、昔からの風習どおりに鏡開きのお餅を食べて、気持ちを新たに普段の生活を始めてはいかがでしょう。 参考: 「たべもの起源事典」岡田晢(東京堂出版) 「家族で楽しむ日本の行事としきたり」石田繁美・編(ポプラ社)
リンゴ界の王様、世界で一番愛されている品種とは?
2024/01/03 00:00
2024年のお正月、おいしいものを食べてお過ごしでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 今の季節、さまざまな品種が店頭に並ぶくだものといえば、リンゴですね。リンゴといえば、神話や童話にも頻繁に登場するくだものの一つ。人類は新石器時代時代からリンゴを食べていたと言われ、約4000年前には人為的に栽培されるようになっていたということです。 日本で今日のようなリンゴが栽培されるようになったのは明治時代のこと。約150年前です。以来、日本ではさまざまなリンゴの品種が開発され、現在では約2000種類あるそうです。 そのなかでも不動のナンバー1とされているのが「サンふじ」です。シャキッとした歯ごたえと、果汁の豊かさ、甘みと酸味のバランスの良さ、果肉に「蜜」が入っていることなどから人気があり、長年にわたって愛されています。ちなみに「蜜」は、リンゴの細胞に入りきれずに、あふれて蓄積された甘味成分。つまり、完熟以上に甘味が詰まっているリンゴが「蜜入り」ということになります。 日本には「ふじ」という品種があり、栽培の際に袋をかけず、太陽をたくさん浴びて育ったものが「サンふじ」と命名されたそうです。 「ふじ」は1962年(昭和37年)に市場デビューしました。「ふじ」という名前は、当時の農林省試験場があった藤崎の地名と、日本一の富士山にあやかって命名されました。さらに、世界の人々が「ふじ」という名前を見ただけで日本を連想してくれるように、という思いも込められています。 現在、「ふじ」は日本だけではなく世界中で人気がある品種です。「ふじ」を栽培している国は中国、アメリカ、ブラジリ、チリ、フランス、イタリアなど、20カ国以上あり、名実ともに「世界一」のリンゴとなっています。 「サンふじ」を食べて、世界一の味わいと、手軽に味わうことができる喜びを存分に噛みしめてはいかがでしょう。 参考: 「リンゴの歩んだ道」富士田金輔(農文協) JAグループウェブサイト「とれたて大百科」 山形味の農園ウェブサイト「くだもの歳時記」
今こそ知りたい!うちのお雑煮はどこの地域の味?
2023/12/27 00:00
いよいよ2023年もあとわずか。新年を迎える準備にお忙しいことでしょう。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 お正月の食卓に欠かせないお雑煮(ぞうに)。新年をお雑煮で祝う風習は室町時代から始まったそうです。宮中の行事食がいつからか広く一般に広がったお雑煮は、600年以上も続いている歴史ある料理の一つといえます。 お雑煮は、地域によって餅の種類、だしと味付け、具材が異なります。全国北から南まで、その違いをご紹介しましょう。 餅の種類は大きく分けると2種類、のし餅を切った角餅と、つきたてを丸めた丸餅です。角餅と丸餅の地域はおおむね東西で分かれており、その境界は関ヶ原だとか。境界線が通る岐阜、石川、福井、三重、和歌山には両者が混在しているそうです。 東西で比べてみると、関東はかつお節だしに角餅でしょうゆ味のすまし汁、関西はこんぶとかつお節の併用だしに丸餅でみそ味が主流です。 とはいえ例外はあり、東北、関東、中国、四国の一部では片口いわしの煮干しだし、福岡や長崎ではトビウオのあごだし、そのほか鶏ガラや干しエビ、スルメを使う地域もあります。また、鳥取や島根には、あずき汁の地域があります。 お雑煮の具材は、地元の産物を用いるため、地域性が色濃く表れます。山間部では山菜や木の実など、臨海部では魚介類などが中心となります。例えば、山形ではワラビ、ゼンマイ、セリなどの山菜類が入り、富山では寒ブリや焼きサバ、イクラなどの海産物が入ります。ちなみに東京のお雑煮は、大根、にんじん、小松菜、かまぼこ、鶏肉が一般的な具材です。 また、奈良ではお雑煮に入った丸餅にきな粉をつけて食べます。福井には黒砂糖、島根には黒豆をお雑煮にのせて食べる地域があるそうです。 ご紹介したのは大まかな区分であり、交易や婚姻、メディア情報などさまざまな理由で別の地域のお雑煮が伝わっている場合があります。お雑煮を味わいながら、我が家のルーツについて思いをはせるのもお正月の楽しみと言えましょう。 参考: 「全国から集めた伝統の味 お雑煮100選」文化庁編著(女子栄養大学出版局) 「お雑煮マニアックス」粕谷浩子(プレジデント社)
世界中がクリスマス!みんなは何を食べて過ごすの?
2023/12/20 00:00
クリスマスツリーやイルミネーションが輝き、街を歩いていても華やいだ気持ちになりますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 クリスマスといえば、日本ではローストチキンやフライドチキンとデコレーションケーキが定番ですが、世界中それぞれの国に、クリスマスの伝統料理や定番料理があります。今回は、クリスマスの食卓でどんな料理やスイーツが食べられているのか、いくつかご紹介しましょう。 イギリスの伝統的なクリスマスケーキは「クリスマスプディング」。レーズンやドライフルーツ、スパイス類が入った蒸しケーキです。また、「ミートローフ」もクリスマスの食卓に欠かせない料理。ボリューム満点のひき肉料理で、イギリスやアメリカの伝統料理の一つです。 フランス生まれの「ブッシュ・ド・ノエル」は薪(まき)をかたどったケーキ。どうして薪の形なのかというと、かつてはクリスマスの夜から12日間、薪を絶やさず燃やし続けていた、というヨーロッパの風習の名残だそうです。 ドイツのクリスマスに欠かせないのは「シュトーレン」。ドライフルーツ入りの発酵菓子で、その断面がトンネルのように見えることから、ドイツ語で坑道を意味するシュトーレンと名付けられたそうです。このほか、イタリアの「パネトーネ」、フランス発祥の「クグロフ」などは、いずれも時間をかけて作る発酵菓子。保存食でもあり、あらかじめ作っておいたものを少しずつ楽しみます。 所変わって、南米のアルゼンチンでは「ビテルトネ」という肉料理を食べます。牛肉のスライスにツナとアンチョビの入ったマヨネーズソースをたっぷりかけて食べるのがポイントだとか。パンやワインによく合いそうですね。 フィリピンでは、クリスマスシーズンになると「プトブンボン」という餅菓子が売り出されます。もち米を紫芋の粉などとともに竹の筒やバナナの葉で蒸しあげたもので、鮮やかな紫色が南国らしいスイーツです。 世界中の人たちが楽しみにしているクリスマスの食卓。今年のクリスマスは、誰と一緒に、どんなお料理を味わいますか? 参考: 「クリスマスおもしろ事典」(日本キリスト教団出版局) 「クリスマスの発酵菓子」(誠文堂新光社) 「こどもオレンジページnet」2022.12.14
寒さに負けない冬にしよう!「冬至の日には餃子」
2023/12/13 00:00
もうすぐ「冬至」。北半球では一年で最も日が短く、夜が長い1日になります。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 2023年の冬至は12月22日。日本では、冬至にはかぼちゃを食べる、柚子湯に入って無病息災を願うといった風習があります。それでは、暦(こよみ)の発祥地である中国には、どのような風習があるのでしょうか。 唐の時代より以前、冬至に食べられていたのは豆粥や豆餅だったとか。豆「餅」と言っても米ではなく小麦粉が使われていたようです。 やがて、唐代(618-907年)に入ると冬至にはワンタンが食べられるようになったとか。当時のワンタンは現在の水餃子に近いもので、具がたっぷり入っていたそうです。ちなみにこの頃、小麦粉を練って薄く伸ばして水煮し、汁に浮かべて食べる料理があり、これが日本のうどんの元になっていると考えられています。 のちに清の時代(17世紀~)に入ると、冬至に餃子を食べるようになります。地方によっては、日本の餅のようなものや団子が用いられていたところもあったそうです。 現在も中国では冬至に餃子を食べるという習慣が根付いており、各家庭で家族みんなが集まって餃子を食べるのだそうです。餃子には古くから「吉祥」「団らん」という意味があり、中国の食文化には欠かせない食べ物のひとつ。おめでたい席や親族の集まりに必ず登場するのだそうです。 冬至は節目の一日。冬至の日から日照時間が徐々に長くなっていくことから、世界の多くの地域で一年の始まりを祝う日とされています。寒さが深まる冬至の日には、熱々の餃子や、餃子を入れた鍋料理で、家族の団らんを楽しんではいかがでしょう。 参考: 「中国の年中行事」中村喬(平凡社選書) 人民網日本語版(2017年12月12日)