ご存知ですか?節分とイワシの関係
2024/01/31 00:00
もうすぐ節分。豆まきや恵方巻きだけではなく、イワシも節分に関係があることをご存知でしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 節分に欠かせない食べ物といえば、最近では恵方巻きがすっかりおなじみになりました。恵方巻きは、その年に縁起が良いとされる方向「恵方」を向いて巻き寿司を食べることで開運になるという風習です。2024年の恵方は「東北東やや東」だそうです。心の中で願い事をしながら、口に出さずに、巻き寿司を丸ごと食べるのが良いとされています。 そもそも節分とは、季節を分けるという意味で、立春、立夏、立秋、立冬、それぞれの前日を言います。旧暦では、立春を新しい年の始まりと考えていたので、現在の2月の節分は旧暦では大晦日にあたります。そのため、節分のことを年越しと呼ぶ地域もあります。節分の風習は地域によってさまざまで、恵方巻きも関西地方から全国に広まった風習です。 関東地方や西日本の一部の地域には、節分にイワシを飾る風習が残っています。玄関先にヒイラギの枝とイワシの頭を飾るもので、「やいかがし」「やきさし」などと呼ばれます。節分のイワシには鬼よけの意味があるそうです。 さらに、節分の日に無病息災を願ってイワシを食べる地域もあります。健康な一年を願って、節分にイワシを食べるのもいいですね。 イワシといえば、煮魚、焼き魚、刺身など、和食のイメージが強い食材ですが、トマト煮やパン粉焼き、チーズ焼きなど、洋食にもよく合います。また、塩焼きのイワシも、レモンとオリーブオイルをかけることで、ワインによく合う一品になります。 春から始まる一年を健やかに過ごすために、節分にイワシを食べるという風習を取り入れてみてはいかがでしょう。 参考: 「家族で楽しむ日本の行事としきたり」石田繁美編(ポプラ社) @DIME(2020.02.02)
韓国料理だけど辛くない鶏鍋「タッカンマリ」
2024/01/24 00:00
二十四節気では大寒に入って、いよいよ寒さが厳しくなってきました。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 寒い冬には、さまざまな鍋料理が食卓に上るかと思います。目新しい鍋料理を試してみたいというときに「タッカンマリ」はいかがでしょうか。 タッカンマリ(タッハンマリ)は韓国の鍋料理です。韓国語で「タッ=鶏」「ハンマリ=一羽」、直訳すると「鶏一羽」。鶏を丸ごと鍋で煮込むダイナミックな料理です。 鶏肉のほかに入れるのは、ネギ、ジャガイモ、韓国餅など。家庭で作るときには鶏一羽でなくても、鶏の手羽肉やぶつ切り肉などを用意すればOKです。 韓国料理というと、唐辛子をたくさん使う辛い料理というイメージが強いのですが、タッカンマリは日本の水炊きのような淡白で優しい味わいの鍋料理です。 鍋を火にかけたら、タレを準備しましょう。韓国の専門店では唐辛子、にんにく、醤油、酢、からしが用意されており、これらを好みの分量で混ぜ合わせます。辛い味が苦手ならば、酢醤油だけでも。また、ポン酢や味噌を使ったり、いりゴマや黒胡椒をかけたり、お好みでアレンジするのもいいですね。 鶏肉やほかの具材が煮えたら、ニラや、キムチと一緒にタレにつけて食べるのが韓国流です。ちなみに、ジャガイモは崩れるほどじっくり煮込むと鶏のだしが十分にしみておいしくなります。 タッカンマリのシメは、うどんが定番。これは、タッカンマリがもともと鶏肉入りうどんから発祥した料理であるためです。もちろん、ご飯を入れて雑炊にしてもおいしくいただけます。韓国海苔をのせて食べるのもいいですね。 まだまだ冬の寒さが続く中、食べ慣れた鍋料理も、目先を少し変えてみることで新しい味わいに感じられるかもしれません。 参考: ウェブサイト「SEOUL NAVI」 ウェブサイト「韓国旅行 コネスト」
甘酒は、アルコールが入っている?入っていない?
2024/01/17 00:00
寒さが厳しくなるこの時期、風邪を引いている方、体調を崩している方も多いのではないでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 寒い日に体を温める飲み物として、温かい甘酒はぴったりです。1月20日は「甘酒の日」。日本の伝統的な飲み物であり発酵食品である甘酒の良さ、おいしさを多くの人に知ってもらうために制定された記念日です。 甘酒は、近年では「飲む点滴」とも言われ、健康維持に役立つ飲み物として注目されています。ところで、甘酒はどのように作られるのかご存知でしょうか。 甘酒の材料は、酒粕または麹です。酒粕の場合、日本酒作りの最終段階でアルコール発酵した米を絞ってできたもの。そのため、酒粕で作った甘酒はアルコール分を含み、砂糖で甘みを加えます。 一方の麹は、麹菌がデンプンを食べて糖を作り出した、日本酒作りの最初の段階で生まれたもの。アルコールはまだ発生していないので、大人から子どもまで安心して飲むことができます。しかもその甘みは米自体の味や風味が変化したものなので、柔らかく優しい自然な味わい。麹で作った甘酒は、トロッと濃厚ですが飲み口はすっきりしています。 つまり、甘酒にはアルコール分が入っているもの、いないもの、両方あるというわけです。 甘酒は、飲むのはもちろんのこと、砂糖やみりんの代わりに料理に使うのもオススメです。例えば、煮物に使ったり、ドレッシングに使ったり。麹と甘酒を混ぜて魚や肉を漬けると、カンタン麹漬けの出来上がり。 また、味噌やしょうゆに加えて常備たれを作っておけば、手軽にコクのある味わいを料理に加えることができます。 江戸時代には、甘酒売り町中で売り歩いていたそうですが、当時甘酒は夏バテの特効薬とされていました。冬に限らず、夏の健康維持にも有効な甘酒。甘酒を普段の食生活に取り入れて、健やかな一年を過ごしませんか。 参考: 「麹でつくる 甘酒のレシピ」堀澤宏之(池田書店) 一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト ウェブサイト「サワイ健康推進課」
「鏡開き」には、そもそもどういう意味があるの?
2024/01/10 00:00
1月に入ってすでに10日経ち、お正月気分もそろそろ終わり、日常生活に戻っているでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 さて、1月11日は鏡開きです。お正月の間、年神に供えていた鏡餅をおろして、小さく分けてからいただきます。これは、お供えを食べることで1年を幸せに過ごせるようにと願う風習です。年神は刃物を嫌うという考えや、武家社会で「切る」ことが縁起悪いとされていたことから、包丁を使わずに木槌などで鏡餅を割ります。 もともと鏡餅は、新年に長寿を願う齢固(よわいがため)のために供えたものでした。その起源は定かではありませんが、室町時代には武家の正月に男子は具足(鎧:よろい)、女子は鏡箱に大小の餅を供えるようになったそうです。この餅を1月20日の鏡開きに煮て食べていたとか。しかし江戸時代に「鏡開きは1月11日」と定められ、関東を中心に広まっていきました。当時、大阪や京都までは伝わらなかったため関西では今も1月15日または20日に鏡開きが行われるそうです。 最近の鏡餅は真空パックなどで覆われていますが、昔ながらの鏡餅はついた餅をそのまま供えるため、鏡開きの頃には乾燥してカチカチにかたくなります。鏡餅がかたくて割れないときには、水にしばらく浸しておきます。そして、お汁粉にする、揚げ餅にするなど、お好みの食べ方でいただきます。 焼き餅を作るなら、フライパンにアルミホイルを敷いて焼くといいでしょう。こんがり焼けたら、海苔と醤油で磯辺焼きにしても、砂糖醤油で甘辛味にしても。焼きたてにバターと蜂蜜やメープルシロップをかけて、スイーツ風に楽しむのもオススメです。アイスクリームを添えればお餅デザートの出来上がりです。 お正月気分に区切りをつけるためにも、昔からの風習どおりに鏡開きのお餅を食べて、気持ちを新たに普段の生活を始めてはいかがでしょう。 参考: 「たべもの起源事典」岡田晢(東京堂出版) 「家族で楽しむ日本の行事としきたり」石田繁美・編(ポプラ社)
リンゴ界の王様、世界で一番愛されている品種とは?
2024/01/03 00:00
2024年のお正月、おいしいものを食べてお過ごしでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 今の季節、さまざまな品種が店頭に並ぶくだものといえば、リンゴですね。リンゴといえば、神話や童話にも頻繁に登場するくだものの一つ。人類は新石器時代時代からリンゴを食べていたと言われ、約4000年前には人為的に栽培されるようになっていたということです。 日本で今日のようなリンゴが栽培されるようになったのは明治時代のこと。約150年前です。以来、日本ではさまざまなリンゴの品種が開発され、現在では約2000種類あるそうです。 そのなかでも不動のナンバー1とされているのが「サンふじ」です。シャキッとした歯ごたえと、果汁の豊かさ、甘みと酸味のバランスの良さ、果肉に「蜜」が入っていることなどから人気があり、長年にわたって愛されています。ちなみに「蜜」は、リンゴの細胞に入りきれずに、あふれて蓄積された甘味成分。つまり、完熟以上に甘味が詰まっているリンゴが「蜜入り」ということになります。 日本には「ふじ」という品種があり、栽培の際に袋をかけず、太陽をたくさん浴びて育ったものが「サンふじ」と命名されたそうです。 「ふじ」は1962年(昭和37年)に市場デビューしました。「ふじ」という名前は、当時の農林省試験場があった藤崎の地名と、日本一の富士山にあやかって命名されました。さらに、世界の人々が「ふじ」という名前を見ただけで日本を連想してくれるように、という思いも込められています。 現在、「ふじ」は日本だけではなく世界中で人気がある品種です。「ふじ」を栽培している国は中国、アメリカ、ブラジリ、チリ、フランス、イタリアなど、20カ国以上あり、名実ともに「世界一」のリンゴとなっています。 「サンふじ」を食べて、世界一の味わいと、手軽に味わうことができる喜びを存分に噛みしめてはいかがでしょう。 参考: 「リンゴの歩んだ道」富士田金輔(農文協) JAグループウェブサイト「とれたて大百科」 山形味の農園ウェブサイト「くだもの歳時記」