世界中がクリスマス!みんなは何を食べて過ごすの?
2023/12/20 00:00
クリスマスツリーやイルミネーションが輝き、街を歩いていても華やいだ気持ちになりますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 クリスマスといえば、日本ではローストチキンやフライドチキンとデコレーションケーキが定番ですが、世界中それぞれの国に、クリスマスの伝統料理や定番料理があります。今回は、クリスマスの食卓でどんな料理やスイーツが食べられているのか、いくつかご紹介しましょう。 イギリスの伝統的なクリスマスケーキは「クリスマスプディング」。レーズンやドライフルーツ、スパイス類が入った蒸しケーキです。また、「ミートローフ」もクリスマスの食卓に欠かせない料理。ボリューム満点のひき肉料理で、イギリスやアメリカの伝統料理の一つです。 フランス生まれの「ブッシュ・ド・ノエル」は薪(まき)をかたどったケーキ。どうして薪の形なのかというと、かつてはクリスマスの夜から12日間、薪を絶やさず燃やし続けていた、というヨーロッパの風習の名残だそうです。 ドイツのクリスマスに欠かせないのは「シュトーレン」。ドライフルーツ入りの発酵菓子で、その断面がトンネルのように見えることから、ドイツ語で坑道を意味するシュトーレンと名付けられたそうです。このほか、イタリアの「パネトーネ」、フランス発祥の「クグロフ」などは、いずれも時間をかけて作る発酵菓子。保存食でもあり、あらかじめ作っておいたものを少しずつ楽しみます。 所変わって、南米のアルゼンチンでは「ビテルトネ」という肉料理を食べます。牛肉のスライスにツナとアンチョビの入ったマヨネーズソースをたっぷりかけて食べるのがポイントだとか。パンやワインによく合いそうですね。 フィリピンでは、クリスマスシーズンになると「プトブンボン」という餅菓子が売り出されます。もち米を紫芋の粉などとともに竹の筒やバナナの葉で蒸しあげたもので、鮮やかな紫色が南国らしいスイーツです。 世界中の人たちが楽しみにしているクリスマスの食卓。今年のクリスマスは、誰と一緒に、どんなお料理を味わいますか? 参考: 「クリスマスおもしろ事典」(日本キリスト教団出版局) 「クリスマスの発酵菓子」(誠文堂新光社) 「こどもオレンジページnet」2022.12.14
寒さに負けない冬にしよう!「冬至の日には餃子」
2023/12/13 00:00
もうすぐ「冬至」。北半球では一年で最も日が短く、夜が長い1日になります。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 2023年の冬至は12月22日。日本では、冬至にはかぼちゃを食べる、柚子湯に入って無病息災を願うといった風習があります。それでは、暦(こよみ)の発祥地である中国には、どのような風習があるのでしょうか。 唐の時代より以前、冬至に食べられていたのは豆粥や豆餅だったとか。豆「餅」と言っても米ではなく小麦粉が使われていたようです。 やがて、唐代(618-907年)に入ると冬至にはワンタンが食べられるようになったとか。当時のワンタンは現在の水餃子に近いもので、具がたっぷり入っていたそうです。ちなみにこの頃、小麦粉を練って薄く伸ばして水煮し、汁に浮かべて食べる料理があり、これが日本のうどんの元になっていると考えられています。 のちに清の時代(17世紀~)に入ると、冬至に餃子を食べるようになります。地方によっては、日本の餅のようなものや団子が用いられていたところもあったそうです。 現在も中国では冬至に餃子を食べるという習慣が根付いており、各家庭で家族みんなが集まって餃子を食べるのだそうです。餃子には古くから「吉祥」「団らん」という意味があり、中国の食文化には欠かせない食べ物のひとつ。おめでたい席や親族の集まりに必ず登場するのだそうです。 冬至は節目の一日。冬至の日から日照時間が徐々に長くなっていくことから、世界の多くの地域で一年の始まりを祝う日とされています。寒さが深まる冬至の日には、熱々の餃子や、餃子を入れた鍋料理で、家族の団らんを楽しんではいかがでしょう。 参考: 「中国の年中行事」中村喬(平凡社選書) 人民網日本語版(2017年12月12日)
おうち串焼きでお店の気分を味わってみませんか
2023/12/06 00:00
いよいよ12月。年末年始に向けての準備や計画は万端でしょうか?今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 忘年会やクリスマスパーティーなどの話題も多く、外食したい気分が盛り上がってくる季節ですね。家庭で楽しめるお店の味はいろいろありますが、ときには串焼きをおうちで楽しんではいかがでしょう。 串焼きの「焼とり」とは鶏肉を使ったもの、「焼とん」とは豚肉を使ったものです。それぞれの部位についてご紹介しましょう。 【鶏肉】鶏の胸肉やもも肉は長ネギと交互に串に刺すねぎまに最適です。長ネギを玉ねぎに変えても。ささみは淡白な味わいなので、梅肉やわさびをつけて。手羽先は、皮や骨の周りの旨みを楽しめる人気の部位です。皮は、串焼きはもちろん、多めの油でカリッと炒めておつまみにしても。砂肝はコリコリした食感が好きな人にはたまらない部位。にんにくの芽と炒めても。レバーは鮮度が良いものを選びましょう。やげんは軟骨の歯ごたえを楽しめます。ハツは調理するときに血の塊を除くとおいしく食べられます。キンカンと呼ばれる未成熟の卵黄を売り場で見かけたらお試しを。焼き鳥にしても、煮物にしても◎。つくねを作るのが面倒なときは、ピーマンに詰めて焼いてもいいですね。 【豚肉】焼とんは内臓肉が主体ですが、その中で正肉というとバラ肉。脂身と赤身肉が一体となった味わいを楽しみます。豚トロは首部分の脂身の多い部位。脂ののった旨みで人気があります。カシラ肉はコメカミとホオの部位。ガツは豚の胃のことで、茹でた状態のものを焼きます。豚ハラミは横隔膜のことで、外側が柔らかく、内側は食べ応えがあります。レバーは焼きすぎるとパサパサになるので火を通しすぎないこと。ハツは心臓のことで、ニラやもやしと炒め物にしても。 串焼きは、串に刺したものを売り場で買ってくれば時短に。生のものを買えば、塩とたれ以外にも味噌焼きにしたり、ナンプラーでエスニック風にしたり、定番以外の味付けを自由に楽しめるのもおうち串焼きのいいところ。また、珍しい部位は網焼きや鉄板焼きにして少しずつ試してみるのもいいでしょう。おうちで楽しむ串焼き、まずは売り場でいろいろな部位を探すところから始めてみてはいかがでしょう。 参考: 『「焼きとり」「焼とん」調理技術』(旭屋出版)
甘くて人気の真穴みかんについて、もっと知りたい!
2023/11/29 00:00
日本の冬の情景といえば、こたつにみかんが定番ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 来たる12月3日は「みかんの日」。みかんは漢字で書くと「蜜柑(みっかん)」ということから、11月と12月の3日(みっか)に制定されたそうです。 寒さが本格的になるとともに、店頭に各地から届いたみかんが並び始めました。その中で、赤いシールの「真穴(まあな)みかん」が近年注目されていることをご存知でしょうか。 真穴みかんは、明治時代から120余年にわたって愛媛県真穴地区で栽培されてきました。リアス式海岸の傾斜地に作られた段々畑でたっぷりと日差しを浴びて育った真穴みかんは、皮の薄さと甘さ、食感の良さで人気のみかんです。 真穴地区で収穫されたみかんは、まず選別工場で厳しく選り分けられます。2段階の選別を行ったのちに、糖度、酸度、大きさ、形を計測、今度はサイズ別に分けられます。さらに箱詰めの際には、ベテラン作業員が直接見て最終チェックを行い、すべての選別に合格したみかんだけに「真穴みかん」の赤いシールが貼られて、全国に出荷されるのです。 今ではブランドみかんとして贈答品にも喜ばれている真穴みかんは、一度食べたらやみつきになる味わい。口の中でジュワッと甘い果汁が広がり、爽やかな香りが漂う瞬間はたまりません。 ここで、売り場でおいしいみかんの選ぶポイントをご紹介しましょう。(1)皮の色が濃い(2)皮のキメが細かい(3)持った時に重みを感じる(4)ヘタが小さく黄緑色、であること。さらに、皮をむいた時に房の数が多いほどおいしいそうです。 みかんの産地として知られる愛媛県は、ほかにも紅まどんな、せとか、甘平(かんぺい)、デコポン、日の丸みかん、はるかなど、ブランドみかんの種類が豊富で、味わいもそれぞれ異なります。 これから年末年始にかけて、箱買いする方も多いみかん。まずは試しにいろいろ味わってみて、お好きなブランドみかんを選ぶのも楽しそうですね。 参考: JAにしうわ真穴柑橘共同選果部会「真穴みかん」ウェブサイト
人類は古代から、おいしいカキが好きだった!
2023/11/22 00:00
冬の寒さが突然訪れて、体調を気にかけている方も多いのではないでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 寒さが厳しくなるとともに店頭にたくさん並び始めるカキ。日本で最も一般的なマガキが旬を迎えるのは12月頃とされています。カキフライや牡蠣鍋、グラタンなど、家庭でもおなじみのカキは、人類にとって最古とも言える食材の一つであることをご存知でしょうか。 古代ローマでは、おいしいカキを求めるあまり、紀元前1世紀頃にはナポリ湾でカキの養殖を始めていたそうです。その後も遠征中の軍隊に鮮度を保った生ガキを届けさせたり、古代ローマの料理書にカキの料理法が記されていたり、イタリアの人たちはカキ好きの筆頭と言えるかもしれません。 古代ギリシャ人はカキの殻を投票に使うほど、カキをたくさん食べていたようです。19世紀初めのパリでは、高価だったカキが庶民にも食べられるようになり、普及していきました。今では、旬の時期になるとカフェやビストロで山盛りのカキと白ワインを楽しむ人たちがあちこちで見られます。 中国では、古代からカキの魚醤が珍重されていたとか。カキの煮汁に調味料を加えたオイスターソースが生まれたのは、19世紀のことだそうです。 日本では、東京都にある大森貝塚から出土した魚貝類の中にカキの貝殻がありました。これは縄文時代からカキが身近だったことを示しています。平安時代の『延喜式』にはカキを食用にしていたと思われる記載があり、江戸時代後期には広島で初めて養殖が行われたそうです。 ところで、欧米では日本のように魚介を生で食べる習慣はほとんどありませんが、カキだけは特別。珍味として好まれ、市場にも新鮮なカキが並びます。 古代から世界中の人たちが愛してきたカキ。旬の時期を迎えて、あなたはどんな料理で味わいますか? 参考: 『世界 たべもの起源事典』岡田晢(東京堂出版) 『たべもの起源事典』岡田晢(東京堂出版) 品川区「しながわデジタルアーカイブ」
冬の魚の代表「鱈(たら)」は世界中で愛される定番食材
2023/11/15 00:00
11月だというのに夏のような暑さの日がありますが、それでも食材は秋から冬へ変わりつつあります。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 冬に旬を迎える代表的な魚といえば、魚へんに雪と書く「鱈(たら)」ですね。その身が雪のように白いことからこの漢字になったと言われています。 鱈ちりや鱈汁など、日本料理でおなじみの鱈ですが、実は世界中で食べられている魚であることをご存知でしょうか。 鱈はポルトガル、スペインをはじめ世界各地で好まれている食材の一つです。特にポルトガルは、大航海時代に干し鱈を世界中に広めた国とされ、「ポルトガルには鱈のレシピが365以上ある」と言われるほど、家庭料理でもおなじみの食材です。干し鱈を戻した身を卵でとじた定番料理をはじめ、コロッケ、シチュー、サラダなど、ポルトガルや、お隣のスペインではありとあらゆる鱈料理を味わうことができます。 鱈はイギリス、アメリカ、アフリカ、インド、ブラジルなど世界各地に伝わり、それぞれの土地に定番料理が生まれました。 イギリスの定番料理「フィッシュ・アンド・チップス」は鱈のフライとポテトフライの組み合わせ。アメリカでは、鱈のチャウダーが家庭の食卓でおなじみのようです。また、北欧料理にも鱈は欠かせません。鱈の身だけはなく、鱈の卵つまり「たらこ」はキャビアの代用品とも言われ、今では珍重されるようになっているそうです。 世界中で鱈が利用されている理由は、漁獲量が多いから。鱈の種類は30以上あり、日本の鱈はマダラ、スケトウダラ、コマイが一般的。ヨーロッパでは体長2メートルを超えることもあるタイセイヨウマダラ、大西洋産マダラ、スケトウダラなどさまざまな鱈が水揚げされています。 冬になると魚売り場には鱈の切り身がたくさん並ぶようになります。いつもの鍋料理もいいけれど、各国の家庭料理を参考に、新しいメニューにチャレンジしてみるのもいいですね。 参考: 『世界 たべもの起源事典』岡田晢(東京堂出版) 『タラの歴史』エリザベス・タウンゼント著、内田智穂子訳(原書房)
旬を迎えた「新海苔」で手巻き寿司を楽しもう!
2023/11/08 00:00
もうすぐ七五三。街中で晴れ着を着たお子さまたちの姿を見かけることが多くなりました。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 ホームパーティーで子どもから大人まで、みんなで楽しめるメニューといえば、手巻き寿司ですね。手巻き寿司に欠かせない食材といえば海苔ですが、いつでも手に入る海苔にも旬があることをご存知でしょうか。 海苔は海藻の一種で、養殖で育った海苔を摘み、四角い形にすいて乾燥し、板海苔にします。海苔は毎年種付けされ、収穫時期は秋。海苔の収穫は10月ごろに始まり、翌年の2月ごろまで続きます。 そのシーズンの最初に収穫されたものは「新海苔」「初摘み」などと呼ばれます。新海苔は香りが高く、柔らかく、口に入れると旨みと甘みが口の中に広がり、豊かな海の恵みを感じることができます。 日本国内の海苔の生産地は、有明海、瀬戸内海、伊勢湾、三河湾、東京湾、仙台湾に面する各県。国産海苔の生産量は、有明海が約4割を占め、なかでも佐賀県は毎年生産量1-2位を誇る代表的な産地です。 家庭で海苔を使う場合は、すでに焼いてある「焼海苔」を購入することが多いかと思います。焼海苔は、乾燥した海苔を工場の大きな電気オーブンで焼いたもの。すでに焼いてあるのでそのまま食べればいいのですが、もしも湿気てしまったら、食べる前にサッとあぶリます。焼き海苔は、あぶりすぎると香りが飛んでしまうので、パリッとしたらOK。 ちなみに海苔には裏表があり、つるっとした方が表、ザラザラした方が裏です。手巻き寿司を作る時には、裏の方にご飯や具材をおいて包みます。 今の時期に出回る新海苔は風味豊かで、手巻き寿司のおいしさをグッと引き立ててくれます。そのほか、おにぎりや麺類など、いつものメニューで旬の新海苔を存分に味わってはいかがでしょう。 参考: 全国漁連のり事業推進協議会「国産のりを食べよう!」 三重県「おさかな図鑑
みんなが集まった時こそ、変わり鍋にチャレンジ!
2023/11/01 00:00
日が暮れるとともに冷え込む今日この頃、温かい料理が恋しい季節になってきました。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 これからの季節、鍋パーティーをする機会も増えてきますね。そんな時の悩みは「どんな鍋料理にする?」ということでは。せっかくみんなで集まるのですから、新しい味付けに挑戦してみるのはいかがでしょう。 今回はオススメの変わり鍋を3つ、ご紹介しましょう。 1) 見た目もインパクトも大!「コーラ鍋」 鶏肉や豚肉などを野菜と煮込む時に、コーラを使うと柔らかくなると聞いたことがありませんか。これは炭酸に肉の繊維をほどく作用があるためで、炭酸水やビールでも同じ効果が得られます。 肉類と野菜、豆腐など、用意するのはいつも通りの材料でOK。蓋をして煮込み、味付けは酒、醤油、塩などで。甘辛い味わいに仕上がるので、そのままでも、すき焼きのように生卵をつけてもおいしく食べられます。 2)エスニックな気分にぴったり!トムヤム鍋 タイ料理のトムヤムクンは、もともと土鍋で煮込む料理ですから、日本の鍋料理にもぴったり。主役となる具材は、トムヤムクン同様に海老や魚介でも、鶏肉や豚肉でもよく合います。きのこ類や玉ねぎ、厚揚げ、春雨などを加えて。市販の調味料を使えば味付けも簡単、シメには中華麺がオススメです。 3)写真映えもバッチリ?!フルーツ鍋 鍋料理にフルーツ?と思うかもしれませんが、スパイシーなカレー味ならばフルーツの甘みや酸味によく合います。りんご、バナナ、オレンジ、キウイ、パイナップルと魚介類や肉類などを使って。多くのフルーツは肉を柔らかくする成分を含んでいるので、マリネしてからそのまま鍋に入れてもいいでしょう。 ……いかがでしょうか?見た目のインパクトだけでなく、味わいにも満足できる変わり鍋。鍋パーティーの話題作りにも役立ちそうです。
ハロウィンに!お米を使った世界各国のおもてなし料理
2023/10/25 00:00
秋も深まってきましたが、まだまだ新米がおいしい季節は続いています。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 10月のイベントとしてすっかり定着してきたハロウィン。お友達やご家族を招いてホームパーティーを楽しむのもいいですね。そんなときに取り入れたいのがお米を使った料理です。 おもてなし料理らしく華やかで、その上しっかりお腹を満たしてくれる、そんなお米料理を探してみました。 コメを食べる民族は日本人だけではありません。アジアの国々はもちろん、ヨーロッパや南米、中近東まで、世界中にお米を使ったさまざまな料理があります。コメの種類は多種多様ですが、日本の新米を使ってアレンジすることで、親しみやすく食べやすくなるので、試してみてはいかがでしょう。 ヨーロッパの米料理としてよく知られているのが、スペインのパエリア。もともとは米と魚介を炊いたバレンシア地方の郷土料理ですが、ソーセージや肉類を入れたり、キノコを入れたり、アレンジがしやすい料理です。その上、鍋ごとテーブルに出してみんなで取り分けながら楽しめる点もパーティー料理にぴったりですね。 いつものメニューをパーティー向けにアレンジするなら、東南アジア各国でおなじみのパイナップル炒飯がおすすめです。チャーハンの具は海老でも、ひき肉でも。パイナップルを縦半分に切って身をすくい取り、厚い皮を活かしてチャーハンの器にします。パイナップルの身は角切りにして炒飯に加えてもよし、デザートに使ってもよし。味付けはナンプラーなどの魚醤がパイナップルの甘酸っぱい味わいによく合います。 インド料理でおなじみのビリヤニは、パキスタンからアラブ経由でインドに伝わったそうです。ビリヤニにはたくさんのバリエーションがありますが、日本ではインドの米と肉や野菜を炊き上げたものが知られています。日本のコメと手羽元を使って、炊飯器で仕上げれば簡単に出来上がり!カレー味なので大人にも子どもにも喜ばれそうです。 米料理というと日常食と思いがちですが、各国料理をヒントに、おもてなし料理に取り入れてみてはいかがでしょう。 参考: 『世界のごちそう米料理』奥村彪生(雄鶏社)
鍋料理の野菜は、おいしさと栄養を支える名脇役
2023/10/18 00:00
温かい食べ物が恋しくなってきたら、鍋料理の季節ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 鍋料理はいろいろな種類がありますが、「メインの食材+野菜」という構成のものが多いのではないでしょうか。そして鍋の面積を多く占めるのは大概、野菜類ですね。では鍋料理の野菜は、どのように選べばいいのでしょうか。 鍋料理に入れる野菜類のことを「ざく」と呼びますが、これは明治時代の牛鍋店で生まれた言葉で、もともとは斜め切りにしたネギのことでした。ザクザクと切るからでしょうか。やがて「ざく」はすき焼きの牛肉以外の具を指すようになり、さらに鍋料理の具材へと意味が変化したようです。「ざく」は主に関東で使われている言葉です。 さて、鍋料理は調理にあまり手間がかからず「鍋に具材を入れればOK」と考えがちですが、おいしく食べるためには見た目も大切です。メインの具材を決めたら、そこに加える野菜類は色合いのバランスを考えたいものです。 鍋料理に使う野菜の色として揃えたいのは、赤、白、緑、黒または茶。「赤」はにんじん、トマト、パプリカなど。「白」は白菜、大根、ネギ、えのき茸など。「緑」は小松菜、ほうれん草、ニラ、せりなど。「黒(茶)」は、しいたけ、わかめ、きくらげなど。色とりどりの野菜を揃えることで、見た目だけでなく栄養面でもバランスが取れて、しかも味わいが豊かになります。 さらに、メインとなる肉や魚介などの具材や豆腐を入れることでタンパク質を確保できる上、満足感もアップします。シメに残り汁でご飯や餅、麺類を食べれば、炭水化物も摂ることができますね。 具材を色よく美しく揃えることで、おいしさも栄養バランスも調う鍋料理。今度の鍋料理は、野菜の色合いに注目してはいかがでしょう。 参考: 『平成鍋物大全』全日本鍋物研究会編(日本経済新聞社) 『毎日食べたいウチの鍋』全日本鍋物研究会(日東書院)
「すき焼き通の日」だから、すき焼きについて極めたい!
2023/10/11 00:00
毎年10月15日は「すき焼き通の日」。それにちなんで、すき焼きのツウになりませんか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 「すき焼き通の日」は、2008年に『すき焼き通』という本が刊行されたことをきっかけに、すき焼き愛好家で結成された「すきや連」が誕生した日です。すきや連は「すき焼きを味わいながら日本の食文化を語り合う」という趣旨の元に、フードジャーナリストを中心にすき焼き名店の経営者や料理人、生産者などが活動している会だそうです。 さて、今では国内のみならず海外でもポピュラーな日本料理「すき焼き」。そもそもなぜ、すき焼きと呼ばれるようになったのでしょうか。その語源には諸説あるようです。たとえば「肉を鋤(すき:農具の一種)の上で焼くから」「杉の薄板に挟んで焼いた’杉焼き’から」「魚肉のすき身を焼く’すき身焼き’から」などの説があります。 ところで、すき焼きは東西で調理法が違い、関東は煮込み式で、関西は焼肉式です。関東は明治時代に登場した「牛鍋」が発展してすき焼きになったため、煮込み料理が基本となっています。かつて「牛鍋」と呼ばれていた料理が「すき焼き」に転じたのは大正時代以降だとか。 一方、関西のすき焼きの歴史は古く、もともとあった「魚すき」が原型で、魚を肉に換えたものとされています。江戸時代には魚すきに加えて鶏肉や鴨肉のすき焼きについての記述も残されています。のちに関西風の牛肉すき焼きの調理法が考案されたのは明治時代のことだそうです。 東西の料理文化が歴史とともに変化を遂げるなか、関東と関西それぞれのすき焼きが確立されていったというわけです。 身近でありながら、ちょっと贅沢感のあるすき焼き。その成り立ちや歴史を知って、さらにおいしく味わいたいですね。 参考: 記念日協会ウェブサイト 『すき焼き通』向笠千恵子(平凡社新書) 『たべもの起源事典』岡田哲(ちくま学芸文庫) 牛や清ウェブサイト
お弁当には欠かせない!アレンジも楽しい玉子焼き
2023/10/04 00:00
秋らしく涼しい気候が気持ちいい今日この頃、行楽シーズン真っただ中ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 レジャーにスポーツに、行楽に欠かせないお弁当。今では子どもから大人までおなじみの「お弁当」文化が定着したのは、江戸時代のことだそうです。もともとは特権階級の食べ物だったお弁当ですが、食を楽しむ江戸っ子たちの間に徐々に広まったとか。なかでも歌舞伎見物にはお弁当が欠かせませんでした。 ここで生まれたのが「幕の内弁当」です。幕の内弁当は、もともと芝居の楽屋で歌舞伎役者たちが食べていた、会席料理を重箱に詰めた豪華な料理が始まりだそうです。 江戸時代の歌舞伎見物は上演時間がとても長く、朝から晩まで一日がかりの娯楽でした。そのため、観客も幕間(まくあい:休憩時間)に食事をとりつつ芝居見物を楽しんでいました。一般の見物客が食べていたのは、お弁当や寿司、菓子など。当時のお弁当の中身について「握り飯、こんにゃく、焼き豆腐、芋、かまぼこ、玉子焼き」という記述が残っています。のちの幕の内弁当の原型と言えましょう。その頃から玉子焼きはお弁当に入っていたのですね。 玉子はいろいろな食材と相性がいいので、玉子焼きも幅広いアレンジを楽しめます。チーズやたらこ、じゃこ(またはしらす干し)を入れるのは、もはや定番。さらに、色合いの良いニラやインゲン、三つ葉などのグリーンや、エビやトマトの赤色を加えるとお弁当が華やかに。ひき肉やソーセージを加えればボリュームアップ、歯ごたえの良いきんぴらごぼうを入れるのもオススメです。 最近では、厚焼き玉子焼きが製品として売っているので、これを使ってサンドイッチにしても。厚みを二分してパンに挟むだけなので簡単です。 栄養面からも、いろどりにも、お弁当に欠かせない玉子焼き。いつもと違うアレンジで、目先を変えてみてはいかがでしょう。 参考: 『nid』vol.39/2015(エフジー武蔵) 『たべもの起源事典 日本編』岡田哲(ちくま学芸文庫)
お彼岸にはなぜ、おはぎを食べるのでしょう?
2023/09/21 00:00
もうすぐ秋のお彼岸です。昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、果たしてその通りになるでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 「彼岸」とは、もともとサンスクリット語で「悟りの世界」を意味する言葉だそうです。かつてお彼岸の期間には、悟りの世界に到達するために祈りを捧げていたそうです。ちなみに今年は秋分の日が9月23日で、その前後3日ずつと合わせて7日間が秋のお彼岸です。 さて、お彼岸に欠かせない食べ物といえば「おはぎ」。赤い色をしたあずき餡をまぶした様子が萩(はぎ)の花に似ていることから「萩の餅」と呼ばれるようになり、やがて「おはぎ」と略されるようになりました。春のお彼岸では、春に咲く牡丹の花にちなんで「ぼた餅」と呼ばれるのが一般的です。 秋のお彼岸時期には収穫したばかりのあずきで「おはぎ」を作ります。収穫したてのあずきは皮までやわらく食べられるため、つぶ餡として使用。春まで保存したあずきは皮が固くなってしまうのでこし餡として使うことから「おはぎはつぶ餡、ぼた餅はこし餡」とも言われます。 ほかにも「おはぎは小ぶりで俵型、ぼた餅は大きく丸く」「もち米主体のものがぼた餅、うるち米主体ならおはぎ」など、地域によってその定義はさまざまです。 それではなぜ、お彼岸にはおはぎを食べるのでしょうか。その理由には諸説ありますが、あずきが魔除けになると信じる人々の気持ちと、昔は貴重品だった砂糖を使った特別な食べ物をお供えすることで先祖を敬う気持ち。そして、米は五穀豊穣の象徴であることから、お彼岸にあずきと米を使った「おはぎ」を作るようになったと考えられています 今ではお彼岸というと、あずき餡だけでなく、きなこや胡麻、ずんだなど、さまざまな味わいのおはぎを楽しめる、いい機会となっていますね。好みのおはぎを食べながら、お彼岸の1日をご家族で過ごしてはいかがでしょう。 参考: 『和のしきたり 日本の暦と年中行事』(日本文芸社) 『自然のめぐみを楽しむ 昔ながらの和の行事』(家の光協会)
この秋、注目の「梨」の品種とは?
2023/09/13 00:00
秋になって、いよいよアウトドアレジャーやスポーツのシーズン到来を感じますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 秋に旬を迎えるくだものといえば、梨、ぶどう、柿、いちじくなどがあります。今この時期には、さまざまな種類の梨が店頭に並んでいますね。 梨の種類は大きく分けると、和梨、洋梨、中国梨の3種類。和梨はさっぱりとした甘さで水分をたっぷり含みシャリッとした食感、洋梨は特徴的な芳香に加えてなめらかな食感ととろりとした甘さが特徴。中国梨は、洋梨に似た形が多く、味わいと食感は和梨に似ています。同じ「梨」でも味わいが異なるため、人によって好みが分かれるところです。 日本で生産される梨は、毎年さまざまな品種が登場しますが今年の秋に注目したい梨の品種にはどんなものがあるでしょうか。 全国で梨の収穫量1位(2022年)を誇る千葉県産では、おなじみの「幸水(こうすい)」「豊水(ほうすい)」「新高(にいたか)」に加えて、この人気3品種を掛け合わせた「秋月(あきづき)」に注目。果肉が柔らかく果汁たっぷり、糖度が高く酸味が少ないのが特徴です。また、2017年に品種登録された「秋満月(あきみつき)」は果実が大きく、柔らかでなめらかな果肉、甘みが強い果汁がたっぷりの新しい品種ということなので、味わってみたいですね。 全国で洋梨のシェア6割で「西洋なし王国」として知られる山形県は、代表品種「ラ・フランス」が洋梨ブームの火付け役となりました。現在までに品種の改良や開発を重ね、今一番の注目品種が「メロウリッチ」。緻密でなめらかな果肉と高い糖度、濃厚な味わいが特徴だとか。また、大玉で甘みの強い「バラード」は、クリスマス頃に食べ頃を迎えるので要チェックです。 そのままではもちろん、料理やスイーツに使うことでまた違う味わいを楽しめる梨。今日のメニューに取り入れて、季節の味わいを楽しんではいかがでしょう。 参考: 千葉県ウェブサイト『教えてちばの恵み』 おいしい山形推進事務局『おいしい山形』
グリーンカレーだけじゃない!タイカレーのバラエティ
2023/09/06 00:00
9月に入っても日中はまだまだ暑さが続いていますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 暑い日に食べたくなる料理といえばカレーですが、インドカレーや欧風カレーと並んで人気があるのがタイカレーです。 インドのカレーはスパイス類を多用していますが、タイカレーに多く使われているのはハーブ類。レモングラス、タイ生姜、こぶみかんの葉などのハーブを主に使い、ココナッツミルクや唐辛子、ナムプラー(魚醤)などで味付けをします。タイカレーのことを現地では「ゲーン」と呼び、ハーブ類と具材にさまざまな組み合わせがあり、その種類は多様です。 代表的なタイカレーといえば、緑、赤、黄色の三色のカレー。日本でもおなじみのグリーンカレーは、緑の生唐辛子、クミン、バジルなどを使って緑色に仕上げます。レッドカレーは、赤色の乾燥唐辛子がその色の素になっています。イエローカレーは、ターメリックやコリアンダーシードが入ったカレーパウダーを使うため、他のタイカレーとは味わいが異なります。辛さの順は、グリーン>レッド>イエローで、辛さの種類もそれぞれ違うので好みが分かれるところです。 このほかポピュラーなタイカレーには、マッサマン、パネーン、プーパッポンカリー、カオソーイなどがあります。マッサマンはイスラム圏から伝来した、スパイスとココナッツミルクでじっくり煮込んだカレー。パネーンは、ココナッツミルクとピーナッツの風味が効いた、濃厚で甘味と旨味のあるカレー。プーパッポンカリーは、ふわふわ卵の中に蟹がたっぷり入った、カレー粉で味付けたシーフードメニューのひとつ。カオソーイはタイ北部発祥のカレー味のスープ麺で、揚げた麺をトッピングします。 グリーンカレー以外にもバラエティ豊かなタイカレーの世界。レトルトなどで手軽の楽しめるのも嬉しいところです。 参考:『RiCE』(ライスプレス) ヤマモリウェブサイト『タイのコラム』
乾しいたけを上手に使いこなすコツとは?
2023/08/30 00:00
まだまだ日中は暑さが続いていますが、夜には虫の声が聴こえて、少しずつ秋の訪れを感じますね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 秋に旬を迎える食材といえば、きのこです。きのこ類の中で最も身近なものといえば、しいたけではないでしょうか。 生しいたけは西洋のマッシュルーム、東南アジア・中国のフクロタケとともに世界三大栽培きのこに数えられています。生しいたけの本来の旬は9~11月と3~5月。生しいたけは「香りよし、味よし」と言われ、秋に旬を迎える「秋子」はこれからの鍋シーズンに欠かせません。 一方、収穫後に乾燥させた乾しいたけは、生しいたけに比べてうま味がぎゅっと凝縮され、しかも一年中手に入る点が魅力です。乾しいたけを上手に活用すれば、一年を通してしいたけをおいしく味わうことができます。ちなみに、かつては天日干しだったために「干ししいたけ」と記載しましたが、近年では火力乾燥に変わってきたため「乾しいたけ」が定着してきました。 乾しいたけを使う上での基本は「戻すこと」。存分にうま味を味わうために、次のような手順で乾しいたけを戻しましょう。 1)さっと水洗いしてホコリなどを落とす。 2)ひたひたの水に浸し、冷蔵庫で一晩以上かけてじっくり戻す。 3)触ってみて硬い部分や、よく戻っていない部分があれば時間を長めにとる。 戻し時間の目安は12~24時間。乾しいたけは、収穫したしいたけをじっくりと時間をかけて乾燥してあります。戻す際にも、手間を惜しまずにじっくり時間をかけることがうま味を上手に引き出すポイントです。 戻したしいたけは軸を落とし、うま煮や佃煮にして常備菜に。また、バター焼きにしてもおいしいので、フライパンで焼いても、BBQのホイル焼きにも。 乾しいたけの戻し汁は、煮物や汁物はもちろん、炒め物の隠し味にも使えるので、常に用意しておくといいですね。 秋が深まるとともに出番が多くなる鍋料理にも、乾しいたけをプラスして、きのこのうま味を存分に味わってはいかがでしょう。 参考:『大分県のしいたけ料理の本』(西日本新聞社) 独立行政法人農畜産業振興機構ウェブサイト
夜ヨーグルトを食べると健康にイイってホント?!
2023/08/24 00:00
8月も下旬に入り、学生の皆さんは夏休みから学校生活に戻る準備を始める頃ですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 毎日の規則正しい生活は健康づくりの基本です。そのためには朝食をきちんと摂ることも大切ですね。ところで、朝食メニューでおなじみのヨーグルトが、じつは夜食べることでさらに効果があることをご存知でしょうか。 これまでは、食物の栄養というと、1日にどんな食材を摂れば健康や美容に役立つかが考えられてきました。ところが近年の研究で、1日の中で食物を摂る時間帯によって栄養効果が変わるということがわかってきたそうです。 ヨーグルトは栄養が豊富で乳酸菌をたっぷり含む発酵食品ですが、朝食で食べることのメリットは主にたんぱく質の摂取だとか。朝しっかりとたんぱく質を摂ることで体が目覚め、一日を活動的に過ごすことができるのです。 一方、ヨーグルトを夜食べることは、乳酸菌やビフィズス菌などが夜の間に腸内環境を整えるサポートに役立つのだそうです。腸内環境が良くなると、腸内で行われる「体内発酵」が活発になります。体内発酵は、腸内細菌の力によって代謝に関わるビタミンを合成するほか、幸せホルモンとして知られるセロトニンや、健康維持に欠かせない短鎖脂肪酸などをつくりだします。 つまり、夜にヨーグルトを食べることで、眠っている間の腸内細菌の活動が活発になるというわけです。腸内環境の改善は良質な睡眠の確保にも役立ち、健康的な生活リズムづくりにつながります。 ヨーグルトを食べるときには、食物繊維、オリゴ糖、発酵食品と組み合わせるとさらに効果的。サラダのドレッシングに使ったり、スープやカレーに加えたり、味噌や塩麹を加えて和え物に使ったり、フルーツやジャムと合わせたり。毎日の夕食にヨーグルトを使った一品を加えてみてはいかがでしょう。 参考:『夜ヨーグルトで腸内アップデート』(辰巳出版)
おいしいシャインマスカットの選び方が知りたい!
2023/08/10 00:00
夏も本番。海に山に、夏のレジャーを楽しみに出かけたいですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 夏の訪れとともに店頭に並び始めたシャインマスカットは、これから9月~10月の最盛期に向けておいしさが増す、旬のくだものです。 シャインマスカットは、2006年に品種登録されたぶどうで、まだ市場では新しい部類の品種。一房の重さは平均400~500グラム、一粒あたり11~12グラムと大きく、巨峰と同じくらいのサイズです。種無しで、果肉が薄く渋みがないので皮ごと食べられる点が人気の理由のひとつです。 シャインマスカットは比較的高価な品種なので、買う時には自分好みの味わいのものを選びたいものです。そこで、見た目でわかるシャインマスカットの特徴をご紹介しましょう。 その1。色によって味わいの違いを知ることができます。シャインマスカットには、黄色がかった色から緑色の濃いものまで、色合いに段階があります。甘いぶどうがお好みなら黄色、香りが高くさっぱりした味わいなら緑色がかったものを選びましょう。黄色味が強いほど甘さが強くなり、香りは薄くなります。緑色が濃くなるとさっぱりした糖度で香りがしっかりしてきます。 その2。粒の大きさによって甘さを知ることができます。ぶどうは粒が小さいほど早く甘くなり、さらに糖度は上がっていきます。つまり、同じ時期に育ったものなら、粒が小さい方が甘いということになります。 ぶどうは追熟しないので、置いておいても色が変化することや、糖度が上がることはありません。店頭にあるシャインマスカットは、収穫したときの色と香りを保っているのです。 好み似合う味わいのシャインマスカットに出合ったら、その特徴を覚えておくと、次に選ぶときに失敗しないはず。自分好みの甘さと香りを選んで、旬のシャインマスカットを存分にお楽しみください。 参考:農林水産省ホームページ
レタスを食べると眠くなるってホント?
2023/08/02 00:00
今年の夏は平年に比べて暑くなると言われていますが、いかがお過ごしでしょうか。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 夏に旬を迎える野菜のひとつにレタスがあります。レタスの収穫期は、産地によって異なり、春・秋レタス、夏レタス、冬レタスに分けられます。年間消費量が最も多くなる時期は夏から秋にかけて。夏には長野などの高冷地で生産されたレタスが出回ります。 フレッシュなサラダに欠かせないレタスですが、鎮静効果や眠りを促す成分が含まれていることをご存知でしょうか。 韓国では「サンチュを食べると眠くなる」と言われ、長距離運転前のドライバーや受験生はレタス類を避けるそうです。その理由は、レタスに含まれるラクチュコピクリンという苦味成分。レタスの切り口からにじみ出る白い乳液に含まれ、気持ちを穏やかにする鎮静効果や、眠りを促す睡眠促進効果があるそうです。ラクチュコピクリンは、一般的な玉レタスよりもサンチュ、サニーレタスなどがより多く、また、葉より茎の方が多く含んでいます。 レタスは96%が水分であるものの、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、鉄などの栄養素を含み、整腸作用やむくみ対策、美肌づくりにも効果が期待できる野菜です。 レタスは新鮮なうちに使い切ってしまいたいもの。サラダや和え物など生で食べるのはもちろん、炒め物やスープなど、加熱する料理にもオススメです。調理の最後に加えるなど加熱時間を少なくすれば、シャキシャキの食感も残って、おいしく食べることができます。 暑くて寝苦しい夜が続いた時には、レタスたっぷりの料理を食べれば、美と健康に役立つだけでなく、安眠効果も期待できそうです。
うなぎの食べ方は地域によって、どう違うの?
2023/07/26 00:00
2023年夏の土用丑の日は7月30日です。暑い毎日、うなぎでスタミナをつけたいですね。今週もベイシアから旬のおいしい話題をお届けします。 土用丑の日の「土用」とは季節の節目のことであり、春夏秋冬それぞれの季節が到来する直前の期間を指します。なかでも夏の土用丑の日がよく知られ、この時期にうなぎを食べる習慣が今も続いています。 うなぎといえば蒲焼ですが、関東と関西では料理法が違うことをご存知でしょうか。 まず、開き方。関東は背開き、関西は腹開きですが、それぞれに理由があります。関東は、武家文化だった江戸時代、腹から開く(切る)ことが切腹を連想させることから背開きになったとか。一方、商人文化の関西では「腹を割って(本音で)話せるように」腹開きにしたことが始まりだと言われています。 焼き方も、関東と関西では異なります。関東では、一度白焼きにしたのちに、せいろで蒸し、再度焼くことでふっくらと仕上げます。関西では、蒸さずにタレをつけて焼き、焼きあがってから頭を落とします。香ばしく、パリッとした焼き上がりが特徴です。 関東では、うな重やうな丼が一般的ですが、関西では「まぶし(まむし)」と言ってご飯の間に蒲焼を挟んだ料理もあります。 うなぎ料理を名物にしている地域は全国にありますが、なかでも知られているのは名古屋(愛知県)の「ひつまぶし」と柳川(福岡県)周辺の「うなぎのせいろ蒸し」でしょうか。ひつまぶしは、ご飯の上に蒲焼をのせて、薬味と合わせたりお茶漬けのようにしたり、さまざまな「味変」が楽しめる料理。うなぎのせいろ蒸しは、タレをまぶしたご飯に蒲焼、錦糸卵をのせて、1人前ずつせいろで蒸した料理です。蒸すことで全体に柔らかく仕上がり、熱々のままいただくことができます。 このほかにも土用丑の日には、寿司や和え物など各種のうなぎ料理が店頭を賑わします。夏の暑い日には、うなぎ料理でスタミナ回復を目指しませんか。