クローズアップ!おいしいを届ける生産者 ~3つの太陽で育つ真穴みかんを栽培する農家さん~
2022/11/24 00:00
ベイシアのNews Letter「クローズアップ!おいしいを届ける生産者」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについて伺います。 ◆温州みかんのブランド 真穴みかんを育てる農家さん 今回、お話を伺ったのは愛媛県八幡浜市の真穴地区で、真穴みかんを育てている矢野正高(やの まさたか)さん。 真穴みかんは、果皮が薄くて食べた時の口当たりがよいのが特徴。甘さと程よい酸味が口の中で広がります。また、一個一個に貼ってある赤い「真穴みかん」のシールが目印です。そんな真穴みかんを矢野さんは祖父母と3人で育てています。気さくでカメラを向けると少し気恥ずかしそうに笑う矢野さんに、真穴みかんについて教えていただきました。 ◆山と海に囲まれた自然が美しい土地 矢野さんのみかん畑は、リアス式海岸の急傾斜地にあり、石垣で段を作った水はけの良い園地です。年間の平均気温は17.4~5℃と比較的暖かく、降水量は約1,600ミリと少なめ。柑橘の果物をつくるのに適した気候です。 ◆美味しさの秘密“3つの太陽” 「昔からよくいうのは3つの太陽、それが特徴だね」と矢野さん。1つ目はさんさんと降り注ぐ太陽の光。2つ目は海からの反射光。3つ目は石垣の照り返し。石垣は太陽の光で熱されて、園地をより暖めてくれます。最近ではマルチシートを畑に敷いて、下から太陽の光を照り返す、これが第4の太陽になるんだとか。「みかんの中まであかく、美味しくなると思います」。真穴みかんの美味しさの秘密の一つは、この土地だからこそ作ることができる格別なものなんですね。 ◆基本を徹底した管理 みかんの摘果や収穫はすべて手作業。これらの作業は機械化が難しいので大変です。しかし年間で決まっている作業を遅れずにこなしていくこと、「つまり『基本の徹底』、それがみかん作りで重要なことですね」と語る矢野さん。私たちにとっては大変で難しいと感じることでも矢野さんにとっては基本的なこと。矢野さんの果物づくりに対してストイックな面がみられました。 ●選別されたものだけが真穴みかんとして出荷 真穴みかんは選果場で、定点カメラによる上下左右のチェックや光センサーによる測定だけでなく、3度も人の目で確認されています。厳しい基準を満たしたものだけに「真穴みかん」のシールが貼られるのです。一個一個が真穴みかんのブランドを背負っている、どれを食べても「真穴みかんってやっぱり美味しいよね」とお客様に思ってもらいたいという想いが伝わりました。 ◆想いがつまったみかんを食べてもらいたい 「お客様の顔がなかなか見えづらいところに生産者はいますが、やはり真穴みかんの評判や期待を耳にしたときにやりがいを感じます」と笑顔で語ってくださった矢野さん。取材陣が真穴みかんの美味しさに感激していた時の、矢野さんの嬉しそうな笑顔が印象的でした。「今年も生産者の納得のいく品質に仕上がっているので、楽しみに味わってもらえたらいいな」。農家さんや選果場の皆さんの想いがつまった真穴みかん、ぜひご賞味ください。 ◆青果バイヤーからのコメント みかんは地域によって様々なブランドが存在しています。その中でも代表される真穴みかんは適地適作かつ、陽の光をたくさん浴びて育った美味しいみかんです。甘さと酸味のバランスが絶妙で、真穴みかんを求めてご来店されるお客様も多いと感じます。販売期間は11月後半から1月頭までとなりますので、みかん売場で見かけましたら是非ともご賞味ください。